ケダ揚げケダ回し
 正月をオキナワの叔父さん家で過ごしていたユーナが帰ってきた。
 「どうだい、正月は楽しかったか?」
 「うん、いつもと一緒。・・・あっ、そうだ。海へ行って凧揚げしてきた。」
 「ふーん、そりゃあ懐かしいな。今時の子供たちも凧揚げをするのか。テレビゲームばかりだと思っていたが。・・・独楽回しとか毬突きとか羽子突きとかもやるの?」
 「毬突きや羽子突きは無かったけど、独楽回しをやっているところは見たよ。」
 「ユーナは、毬突きとか羽子突きとかをやったことは無いのか?」
 「うーん、やったことないと思う。」
 「ほー、そうか。じゃあ、ここでちょっとやってみるか?」
 「えー、いいよ。それよりさ、凧揚げやろうよ。独楽回しでもいいよ。」
 「おー、さすがにお転婆なだけはあるな。男の子の遊びが好きか。」
 「うん、ケダマンを揚げたり、回したりしてみたいのさ。」
 というわけで、俺はこの日回されたり、揚げられたりした。ただえさえ宙に浮いている俺を揚げたってつまらないと思ったのだが、ユーナもつまらなそうであった。
   −−−正月明けのある日、ユーナとの会話−−−
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