ツクシメナモミ |
「あっ、見たことの無い花だ、写真撮っておこう」と写真を撮って、後日時間のある時に図鑑を開いて、何者であるかを調べる。何者であるか判明したら写真をその名前に変更し、パソコンの、その植物が所属するグループ(高木とか低木とか蔓蔦類とか野草とか)のフォルダに保存する。なお時間があれば、その植物の説明文まで書いている。 「あっ、見たことの無い花だ、写真撮っておこう」と写真を撮って、後日時間のある時に図鑑を開いて、何者であるかを調べ、その名でパソコンに保存しようとしたら、「この場所には同じ名前のファイルが既にあります。上書きしますか?」とパソコンに問われる時がたまにある。「えっ」と思ってそのフォルダを見ると、確かにある。 今年(2012年)4月に写真を撮ったツクシメナモミ、「tukusimenamomi」と野草フォルダに登録しようとしたら「この場所には同じ名前のファイルが既にあります。上書きしますか?」となった。そのフォルダを見ると確かに「tukusimenamomi」がある。2006年6月の写真だ。そしてその隣には「tukusimenamomi08」という写真もある。 過去に二度も写真を撮って、その名前を調べたのにも関わらず、すっかり記憶から失せていた。わしゃまだボケる歳では無いんじゃがのう、大丈夫か脳。 ツクシメナモミ(筑紫めなもみ):野草 キク科の一年草 本州〜沖縄に分布 方言名;ヤファレーグサ、ミーチリグンソー 名前の由来は資料が無く不明。同属近縁のメナモミが広辞苑にあり、漢字表記も載っているが、その字、常用漢字では無いらしくパソコンでは表記ができない。別属のオナモミも広辞苑にあるが、これには巻耳という漢字が充てられている。いずれにせよ、メナモミもオナモミも、あるいはナモミも何を表しているのか不明。 ツクシは土筆と書いて「スギナの地下茎から早春に生ずる胞子茎」(広辞苑)のこと。筆の形をしているのでその名があるが、本種は筆の形とはほど遠い。ツクシは筑紫と書いて地名。筑紫の国、現在の福岡県の南部と西部にその昔あった地名。現在は筑紫郡として大宰府辺りの地名として残っている。筑紫と本種に関わりがあるかどうかは不明。 草丈は20〜80センチになる。茎の先に多数の花をつける。花は黄色で、開花期について資料は無いが、文献の写真と私の写真から沖縄では冬から春。 実に粘毛があって服などにくっつく。この特徴はメナモミ、オナモミも同様。本種はまた葉も服などにくっつくが、メナモミ、オナモミにその記述は無かった。 学名、ツクシメナモミ Siegesbeckia orientalis メナモミ Sigesbeckia pubescens オナモミ Xanthium strumarium 花 |
記:島乃ガジ丸 2012.10.9 ガジ丸ホーム 沖縄の草木 |
参考文献 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行 |