ツボミオオバコ
 私が知らないうちにゴーヤーの日なんてものができていた。今日5月8日はゴーヤーの日であるらしい。この日が収穫初日とか、最盛期とかなどということでは無い。単なる語呂合わせである。ゴーヤーは夏野菜の一つに挙げられるが、2月、3月からでも露地植えができる。4月の後半頃からはスーパーに並ぶ。私は概ね4月から5月に植え付けしている。今年も3週間前に1株を植えて、今、1m以上に蔓は伸びている。
 ゴーヤーと同じ時期にナーベーラー(ヘチマ)も植える。去年の繰り返しだが、ナーベーラーはなかなか育ってくれない。3週間で、既に2株枯れてしまった。育つ前に虫に食われてしまうのだ。今年はその正体を確かめようと、植えつけた翌日の朝にナーベーラーの苗を見に行った。数枚しかない葉っぱに数匹のクロウリハムシがついていた。

 にっくきクロウリハムシの写真を撮った後、ふと傍を見ると、オオバコに似て、オオバコとは葉っぱの形が違う植物を発見した。初めて見る植物であったが、その正体は概ね予想がついた。オオバコを調べている時に図鑑に載っていたものを覚えていたのである。
 確か、ツボミオオバコという名前だったはず、と思って文献を確認する。間違ってなかった。なるほど、世の博学と呼ばれている人たちは、このように一つのことから関連したいくつかのことを、ついでに頭に入れてしまうのであろう。これが、博学への道だったのである。私も10年後は博学オジサンになっているかもしれない。衰えつつある脳味噌のことを考えると、その可能性は低いのだが・・・。もっとも、アイスクリームが食えなくなるほど歯の衰えている私は10年後、歯ガクガクオジサンになる可能性は高い。

 ツボミオオバコ(蕾大葉子):野草
 オオバコ科の一年生草本 北アメリカ原産 方言名:なし
 オオバコと同じ属(Plantago)で、見た目もよく似ている。というわけでオオバコ。これは納得。花が開かずに蕾のままに見えるのでツボミと付くらしいが、オオバコの方もそう見える。これはちょっと納得しかねる。でもまあ、たぶん、オオバコよりも、もっとそう見えるということなのであろう。オオバコは食用となるので、野菜のページで紹介しているが、本種はどの文献にも食用とは書いていなかった。よって、雑草扱いとした。
 花穂の長さは15センチほど。葉はオオバコに比べてずっと細長いので、違いはすぐに判る。オオバコと同じくすべて地際のみにつく。沖縄へは戦後帰化。
 記:島乃ガジ丸 2006.5.8  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
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