ハマダイゲキ
 先々週紹介したミツバコマツナギも、今回紹介するハマダイゲキも、さらに、次週から紹介する予定のシロバナノアサガオ、コバノツルアズキらは、どれも2012年9月の宮古諸島の旅で出会って、カメラに収めたもの。写真の植物が何者であるかは早い時期に判明していたのだが、紹介するのがだいぶ遅れてしまった。そもそも、2012年9月の宮古諸島の旅そのものを紹介するのも今年(2017)3月になってからだった。
 何で遅れるか?って、答えは簡単、私の軟化した脳味噌がそのことを忘れるから。宮古諸島の旅を紹介しなきゃと思い出した時、宮古諸島で撮った動物植物も紹介しなきゃと思い、動物については忘れなかったのだが、植物についてはすっかり脳味噌の外。

 今回紹介するハマダイゲキは多良間島で出会ったもの。親戚のイワダイゲキは既に2013年2月に紹介しているが、これは粟国島と久高島で出会っている。ハマダイゲキもイワダイゲキも沖縄島にも分布しているとのことであるが、私の軟化脳はきっと、旅先だといくらかシャキっとして、未だ見ぬ動植物に気付き易くなっているのかもしれない。
 
 ハマダイゲキ(浜大戟):海岸野草
 トウダイグサ科の多年草 原産分布は不詳 方言名:不詳
 名前の由来、ハマ(浜)については『沖縄植物野外活用図鑑』に「海浜性であることを意味し」とあり、別名のスナダイゲキも同様の理由となっている。ダイゲキについては、既に紹介済みのイワダイゲキにも書いたが、それをそのまま引用して以下。
 ダイゲキが不明。ゲキ(戟)は「ほこ」のことで、広辞苑に「中国古代の兵器の一種。戈かと矛ほことを組み合わせた形となる」とあった。戟がどのような形をしているか分からないが、全体の形、あるいは花の形がそれに似ているのかもしれない。
 私が手元に置いている参考文献の内、『沖縄植物野外活用図鑑』以外に本種の記載がなく原産分布は不詳。文献の写真は沖縄島、私の写真は宮古諸島の多良間島。
 海岸の砂浜に自生する。茎は束生して分枝し横に広がり、高さ10〜30センチほどになる。花は集散花序で多く着くが小さくて目立たない。
 
 花
 記:島乃ガジ丸 2017.11.11  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
 『グリーン・ライブラリー』タイムライフブックス発行
 
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