アオイゴケ
 チドメグサを紹介したのは2010年のこと。その時、チドメグサと載せた写真は違っていた。デート相手の髪型の変化にも気付かない私は、葉にギザギザ(鋸歯)があるか無いかなどということにも気付かないのだ。その時の写真はアオイゴケであった。
 図鑑の写真をよく見ると、チドメグサの葉の縁はギザギザになっており、アオイゴケにはギザギザが無い。「まてよ、ひょっとして」と思い、紹介済みのチドメグサとした写真を確認して、その間違いに気付いたわけだが、4年もの間、間違いを紹介し続けていたことになる。反省しつつ、物知り爺さんを目指しての発展途上ですと言い訳しておく。

 宜野湾にある小さな畑ナツヤにツボクサが地を這うようにして多く蔓延っており、ツボクサに似ているがずっと小さい葉を持つ草が同じようにして蔓延っている。初めそれはチドメグサだと思っていたのだが、上述した通り、よーく観察したら違っていた。
 ちなみに、チドメグサは私の畑ナッピバルに蔓延っている。これはよーく観察してギザギザがあるのを確認した。で、写真を撮り、今回ついでに訂正した。
 もう一つちなみに、チドメグサの項で「チドメグサを血止めに使った試はない・・・でも、次の機会には使ってみようと思っている」と私は書いているが、4年経ってもまだ試していない。そう書いたこともすっかり忘れていた。髪型の変化にも気付かない私は約束を忘れたりもする。脳が軟化している。なので、「今度試す」と書くのは止す。

 アオイゴケ(葵苔):野草
 ヒルガオ科の多年草 栽培逸出 方言名:不詳
 名前の由来は『沖縄植物野外観察図鑑』に「葉がフタバアオイに似、草全体が小さいのを苔に見立てて」とあった。私が参考にしている沖縄の植物を紹介している文献のどれにもフタバアオイは載っていないので、似ているかどうか私は確認できていない。
 葉の形はチドメグサ(ウコギ科)にも似ている。葉はチドメグサより大きく、チドメグサは鋸歯があるが本種は無いという違いがある。全体の姿もチドメグサに似ており、茎は細い糸状で、地面を這って節から根を出しながら一面を覆うようにして広がる。宜野湾市にある私の小さな畑では、本種が地面の半分近くを覆っている。
 葉はやや厚めで光沢がある。花は黄緑色で小さく目立たないとのことだが、私はまだ見ていない。開花期についての資料も無く不明。庭や道端、畑などに生える。
 記:島乃ガジ丸 2014.2.3  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
inserted by FC2 system