シュンギク
 早や4月となってしまった。2週間ほど前におでんを食って以来、私の土鍋は働いていない。働いてはいないが、まだ棚にしまわれてはいない。あと1回は、名残の鍋料理を食いたいと思っている。今日(2日)、暖かい日だが、それを予定している。
 魚介類の鍋としよう。たら、ほたて、かきの魚介類と豆腐を買ってこよう。野菜は、数日前にチャンプルーに使った白菜と、昨日買った長ネギが1本、まだ残っている。それから、私の大好きな野菜、春菊は、私の畑に大きな1株がある。

 春菊は、冬の間、頻繁に私の食卓にのぼる。鍋料理に使うことが多い。水炊き、寄せ鍋などには欠かせない。最近はあまり作らなくなったが、すき焼きにも春菊は欠かせない。沖縄風おでんにも欠かせない。他には、味噌汁やお浸しにしてもよく食う。
 春菊が、何故春の菊なのか、正しくは知らないが、先日、近所を散歩していたら、春菊に花が咲いているのを発見した。とてもきれいな花であった。それを見て、春に花が咲くから春菊なのであろうと勝手にガッテンする。
 葉野菜は概ね「薹が立つ」と葉が固くなって食べられなくなる。「薹」とは塔からイメージされているようだが、花茎のことを指す。私の畑の春菊にもそろそろ花茎が出てきそうな気配。よって、今日が春菊の収穫日となり、名残の鍋料理日となる。

 シュンギク(春菊):野菜
 キク科の一年生又は二年生草本 地中海地方の原産 方言名:シュンチク
 名前の由来については参考にしているどの文献にも記載がなかったが、おそらく、開花期が春なので、ということなのであろう。春に花茎を伸ばし、その先に周辺部に白い縁取りのある黄色の、きれいな花が咲かせる。鑑賞花としても価値があると思われる。
 原産地は地中海地方だが、中国、日本で栽培がさかん。高さは30〜60センチほどになり、よく分枝して多くの葉をつける。秋に種を蒔き、冬から春にかけて収穫する。ビタミン類や鉄分が豊富で栄養価が高い。独特の香りがあり、鍋物には欠かせない野菜。
 記:島乃ガジ丸 2006.4.2  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
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