シマラッキョウ
 9月初めにホームページの作成に取り掛かってから畑仕事をほとんどやっていない。台風で倒された野菜の立て起こしを何度かやったくらい。耕したり、植え付けたりは何もやっていない。草取りもずっとサボっていた。10月初めにホームページを立ち上げてからは記事を書くのに時間かかって、さらに、三週連続映画を観に行ったりもして、畑仕事はほぼ休業。仕事から帰った夕方、薄暗い中を10分かそこら草取りをやったのが2回あっただけ。農は生きる基本、と常々思っていたのにも関わらず、オジサンはその基本を忘れかけていたのだった。反省する。
 去った日曜日、久々に畑に出る。耕して、雑草を取り除き、肥料(鶏糞)を混ぜ、野菜の苗を植える。カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、二十日ネギ、島ラッキョウなどなど。二十日ネギはその名の通り三週間後には収穫。カリフラワー、ブロッコリー、キャベツは約三ヵ月後、来年の2月初め頃に収穫。島ラッキョウはもう少し長い、約半年後、来年4月に収穫の予定となる。

 収穫まで最も長くかかる島ラッキョウだが、秋の仕込みは春の楽しみ。酒の肴としてはこれらの中で一番と言っていい。生で良し、漬けて良し、焼いて良し、揚げて良しの食材である。しかも、植えた後は雑草取りの他、何もしない。勝手に大きくなってくれる。酒飲みのために美味しくなってくれる。

 シマラッキョウ(島辣韮):野菜
 ユリ科の多年生草本。原産は中国。方言名:ラッチョウ
 名前をシマラッキョウと書いたが、実は調べたどの文献にもシマラッキョウとは無く、たんにラッキョウとある。丸々と太った本土のラッキョウとスリムな沖縄のラッキョウとは別種だと思っていたが、どうやら同種らしい。8〜9月に植え付けたものを鱗茎が完全に充実する5月に収穫すれば、丸々と太ったラッキョウになるらしい。
 そこで、「えっ!」と思う。8〜9月に植え付けなの?だった。植付けは10月とばっかり私は思っていた。思いが行動になるまでだいたい1ヶ月はかかるので、私の植付けはいつも11月。だから、市販の島ラッキョウよりさらに痩せたラッキョウだったのだ。
 辣韮はおそらく漢語。辣は辣腕の辣で、辛いという意味。韮はニラ。よって、辣韮は辛いニラという意味。その通り辛味がある。辣韮を音読みしてラッキョウという名前。
 シマラッキョウは植物学的にはラッキョウかもしれないが、植付けのための種球を買いに農協へ行くと、名前は島ラッキョウとある。スーパーでも島ラッキョウという名で売られている。飲み屋でも島ラッキョウ。早採りしてスリムな形が島ラッキョウなのだ。島ラッキョウは甘酢漬けにはしない。塩漬けにする。酒の肴に最高。

 花

 収穫
 記:島乃ガジ丸 2004.11.12  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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