レタス
 去年(2013年)10月下旬に脱サラ農夫の友人Kから、彼の作ったレタスの苗を200株ほど頂いた。一部生育の悪いのもあって植付けできたのは約180株、その内、食える大きさにまで育ったのは約150株、その内、売れたのは40株少し、何かのお礼にと知人友人などに分けたのが30株少し、残りはほぼ全て自家消費となった。
 レタスが収穫できるようになったのは12月の中頃、以来、1月の終わりまで私の食卓はレタスだらけとなった。生で食い、酢漬けにして食い、炒めて食い、煮て食った。70個余のレタスを一ヶ月半で、一人で食ったことになる。ただし・・・、
 市販の上等(虫食いの無いきれいな)なレタスを70個余と想像すると、そうとうの量であるが、私のレタスは元々小さい。肥料をあげていないせいである。その上、私のレタスは収穫したあとにさらに、ずっと小さくなる。何故?・・・、
 
 私のレタス、そのほぼ全てに、葉の根元に黒っぽい小さな虫がついていた。虫の名前はタイワンヒゲナガアブラムシ。表の葉を2、3枚剥いても奴はいた。5、6枚でもダメ、10数枚剥いてやっと1、2匹いるかどうかとなる。さらに、奴が齧ったせいか知らないが、レタスの葉の一部が腐ったようになっていた。虫食いだけなら虫を除いて食うこともできたのだが、腐った部分は食えない。腐った部分だけを取り除くのは面倒なので、えーいっ!と10数枚の葉を剥いたわけである。ということで、レタスは小さくなった。

 レタス(lettuce):葉野菜
 キク科の一年生または二年生葉菜 原産地不明 方言名:不詳
 名前の由来、lettuceは英語のようだが、元は何か?どこから来たのかは不明。
 和名はチシャ(萵苣)で、結球性のものをタマチシャ(玉萵苣)、非結球性のものをハチシャ(葉萵苣)とよぶ。ハチシャは古くから栽培されていたが、現在はタマチシャが主流となっている。それについては『沖縄園芸大百科』に「玉チシャが一般化したのは、駐留軍向けの清浄野菜に指定されるようになった1952年頃から」とあった。
 品種によって夏播き、秋播き、冬播きの作型があり、冷涼な気候に適しているので、沖縄では概ね秋からの栽培となる。秋播きは8〜10月に播き、11〜1月に収穫される。私は近所の先輩農家K爺様に「種播きは9月がいいよ」とアドバイスを頂いている。高温で日照時間が長くなると生育が抑制され、花芽分化が促進されるとのこと。
 病害虫は比較的少ないと『沖縄園芸大百科』にもあるが、カタツムリ、アブラムシなどの食害があり、軟腐病の被害がもっとも多いとのこと。軟腐病はキスジノミハムシやカタツムリの加害した傷口から病原菌が発生する場合が多いようだ。

 花
 記:島乃ガジ丸 2014.5.1  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
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