ニンジン
 漬物が好きで、冷蔵庫の中にはたいてい置いてある。漬物と味噌汁があれば、それだけでご飯一杯の食事は足りる。漬物さえあれば、酒の肴にも足りる。
 浅漬け、タクワン、キムチなどもたまに買っているが、漬物の中でも糠漬けが私は好きで、これは月に三回は、あるスーパーの糠漬けセットを買っている。そのセットの中にはダイコンとナスとキュウリが入っている。ナスとキュウリは1本丸ごと、ダイコンはナスと同じくらいの大きさで入っている。じつは、糠漬けで好きなものはキャベツとニンジンが一位と二位にあるのだが、これらは近所のスーパーには置いていない。
 もともとニンジンが大好物というわけでは無かった。カレーライスのニンジンは好きだったが、ステーキなどの添え物に出される甘いニンジンは苦手であった。味噌汁のニンジン、天ぷらのニンジン、母の作るニンジンシリシリなども特に好きなものでは無く、あれば食う、といった程度。だが、ニンジンの糠漬けは大好物なのである。
 飲み屋で出される野菜スティックのニンジン、生の棒状にしたニンジンをマヨネーズにつけて食う奴、それも生のニンジンの食感が味わえるのであるが、食感は同じでも両者には味の点で大きな違いがある。糠漬けは生のニンジン臭さが無い。口に入れて爽やか、噛んでニンジン、飲み込んだ後味にほんのり野菜の甘さが残る。そんな大好きなニンジンの糠漬けなのであるが、なかなか手に入らなくて、もう1年以上、食っていない。
 ※ニンジンシリシリについては面白い料理なので、いずれ別項で紹介したい。

 ニンジン(人参):根菜類
 セリ科の一年生または二年生草本 原産地は西アジア 方言名:チデークニ
 方言名にチデークニと書いたが、チは黄、デークニは大根の沖縄読みで、黄色い大根という意味になる。これは、主に黄色いシマニンジンを指している。ニンジンは赤いけれども、シマニンジンに似ているので、ついでにチデークニで済ましているのだろう。
 直根とハイ軸が肥大化して貯蔵根を形成し、これが食用となる。若葉も食用となる。スーパーなどに並ぶのはほとんど赤いニンジンだが、沖縄には黄色いシマニンジンがあり、私は見たことは無いが、他にも白色、褐色のニンジンがあるらしい。
 日本へは16世紀ごろに中国から伝わっている。ヨーロッパ系と東洋系の2系統あるらしいが、店頭に並ぶ多くはヨーロッパ系とのこと。

 花

 収穫
 記:島乃ガジ丸 2005.8.27  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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