ホシソケイ
 パソコンを使い始めた頃、データを記憶するのに用いたのは音楽用のカセットテープであった。書き込みが遅く、読み取りはもっと遅く、記憶容量も小さくて不便なものであった。フロッピーディスクが登場した時、便利になったなあと大いに喜んだのであった。
 旧デジカメの記録媒体はスマートメディアといい、フロッピーディスクよりはるかに小さく、その厚みも半分以下しか無い。それでも記憶容量は64MB(それ以上のものもあるだろうが、私はそれで十分)あり、フロッピーディスクの約45倍ある。新デジカメの記録媒体はSDカードといい、私はそれの128MBのものを使っている。フロッピーディスクの90倍近い容量。SDカードには1GBという驚くべき容量のものもあった。しかもそのカード、小さい。スマートメディアよりさらに小さい。
 私は体の大きさに対して顔が大きい。顔が大きいので頭も大きい。頭が大きいのでおそらく脳味噌の容量も大きいと思われる。だが、しかし、その大きい脳味噌は、記憶能力について言えばフロッピーディスク並みしか無いようで、あんまり多くのことを覚えていてくれない。たとえば、撮った写真を見て、それが数日内のものであるなら覚えているが、あるいは1週間以上が過ぎたものでも、特別な日だとか特別な場所で撮ったものなら何とか覚えているのだが、撮影から1週間以上が過ぎ、何でも無い日に何でも無い場所で撮ったものの多くは、その撮影場所をほとんど思い出せないのである。

 今回紹介するホシソケイ、私にとっては「始めまして」の植物であり、花もきれいだったのだが、どこで撮ったんだったかまるっきり思い出せない。思い出せない場合、今までもほとんどそうしているのだが、撮影場所は「民家の庭」ということにしている

 ホシソケイ(星素馨):フェンス・パーゴラ・添景
 モクセイ科の常緑蔓性木本 原産分布はインド、東南アジア 方言名:なし
 ジャスミンと言えばマツリカ(茉莉花)が有名であるが、本種もマツリカと同じモクセイ科ジャスミナム属の植物。ジャスミナム属の和名はソケイ属と言い、花が星型をしているのでホシソケイという名前。マツリカ同様、花には芳香がある。白色の花で、枝の先に群れて咲く。開花期は10月から5月。ちなみに、ソケイ(素馨)はモクセイ科ジャスミナム属の常緑低木。インドなどに分布し、花は芳香を持つ。白色の花、夏に咲く。
 陽光地を好み、そのような場所では花付きも良い。蔓性なのでフェンスやパーゴラに這わせたりして楽しめるが、根元から多くの枝を出して潅木状になるので、生垣としても使え、また、剪定して形をつくり、庭の添景としても利用できる。
 ホシソケイという名は良い響きだと私は思うが、別名をスタージャスミンといい、園芸店ではその名の方をよく見る。スタージャスミンは英語名のStar jasmineから。

 花
 記:島乃ガジ丸 2006.1.17  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
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