ニシキジソ(コリウス)
 長いこと怠けていた畑仕事であったが、この間の日曜日(12月3日)久々にやった。午後の3時間をかけて除草し、耕した。来週にはモンシロチョウの大好きなアブラナ科の野菜、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーなどの他、レタス、セロリなどを植えようかと考えている。それから、三ヶ月前まではほとんど常時畑にあったシソも植えなければと思っている。シソは私の食卓によく使われる野菜。重宝する野菜である。
 シソについては既に別項「シソ」で紹介済みだが、シソ科の一年草で、日本人には馴染み深い、いわゆる和製ハーブ。シソ科にはハーブが多く、有名なところでは、バジル、レモンバーム、ミント、ラベンダー、タイム、セージなどがある。
 あたりまえのことを言うようだが、シソ科にはハーブでない植物も多くある。既に紹介済みのヒメキランソウもシソ科で、近いうちに紹介しようと思っているサルビアもシソ科である。ヒメキランソウは可愛い花が咲き、グランドカバーによく使われる。サルビアは派手な花で、花壇用の草花に用いられる。シソというと食用のシソ(紫蘇)しか思い浮かばない私だったので、シソ科にもいろいろあるもんだと、勉強になった。

 ニシキジソという名前から、これはシソ科であろう。シソと名がつくからには食用のシソに近い仲間であろう。ということは、これは食えるものであろう。などと想像するが、ニシキジソとはコリウスのこと。コリウスは公園の花壇などでよく見るので、私も知っている。見た目で食えそうな雰囲気は無い。その葉は、毒を含むのではないかと思われるような色模様をしている。どの文献にも、食用になるとは書いていない。

 ニシキジソ(錦紫蘇):花壇
 シソ科の一年草 熱帯アジア原産 方言名:なし
 コリウスという名でしか知らなかったが、広辞苑をみると、ニシキジソという和名があった。錦の紫蘇、その名の通り葉に色があり模様がある。他に、キンランジソという別名もあるが、これは金襴紫蘇という意味であろう。
 コリウスはコレウスとも言い、シソ科コレウス属の総称であるが、一般にコリウスと呼んでいるのはその一種である本種のこと。コリウスは学名から。
 錦という名前は葉に拠る。葉の表面にはさまざまな色模様があって、それが観賞価値となっている。ではあるが、花も淡い紫色で可憐である。茎の先端から長い穂を出し、小さな花を密生させる。開花期は初夏から秋。
 高さ30〜50センチ内外。観賞用として栽培される。多くの品種がある。


 記:島乃ガジ丸 2006.12.5  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
inserted by FC2 system