ハンゲショウ
 私はウチナーンチュらしく髭が濃いのだが、面倒なので、髭を剃るのは週に2、3回である。なので、私のさっぱりした顔を見られるのは週に2、3回しかない。もっとも、私のさっぱりした顔を見たいとリクエストされたことは、これまで一度も無いが。
 散髪は2ヶ月に1回である。散髪屋がセットしてくれるので、散髪したその日はさっぱりとしている。しかし、翌日からは少しボサボサとなり、一ヶ月も経つと、とてもボサボサになる。髪をセットしようなどとは思わないからだ。寝癖もほったらかし。飲み会などに出かける時は、どんな美女に出会うかもしれないと期待して、多少は気にかけるが、それもドライヤーでさっさとやるだけ、整髪料などというものは使わない。
 なにしろ、身なりにあれこれ気を使うことが面倒臭いのである。食べ物は命に係ることなので気を付けるが、化粧したから健康になる、なんてことは無かろう。
 私は、生まれ変わるなら女になりたい(なったことがないので)と思っている。女になっても私は、たぶん化粧を面倒臭がるに違いない。しかし、合コンに出かける時だけは、イイ男に出会うかもしれないと期待して、半化粧くらいはするかもしれない。

 植物のハンゲショウ、半化粧と書いて、「苞の半分が白いことから、半分化粧したという意味で名付けられた」という説もある。白粉(おしろい)を半分塗った顔、右半分だけが白い顔を想像する。合コンの場でおちゃらけて、人気者になるかもしれない。

 ハンゲショウ(半夏生):鉢物
 ドクダミ科の多年草 日本各地、南西諸島などに分布 方言名:フィーラーグサ
 『沖縄植物野外活用図鑑』に「苞の半分が白いことから、半分化粧したという意味で名付けられたと言われています。」と名前の由来があった。がしかし、そうすると漢字は半化粧となる。しかし、広辞苑には半夏生とあった。半夏生には別に「七十二候の一。夏至から11日目に当る日」との意味もあって、その頃に咲く花だからという説もある。
 由来としては半化粧の方が解りやすい。その通り、苞(茎の先端の葉)が半分白いのが特徴。県内各島に見られるとあったが、私は野生のものを見ていないか、あるいは、そういう特徴があるにも係らず、大雑把な私は気付いていない。
 茎の高さは70センチほど。水辺に自生するとのこと。文献には雑草とあったが、知り合いの茶庭に鉢物として飾られていた。ので、ここではその扱いとした。
 開花期についての資料は、広辞苑に「夏」とあったが、文献の写真は5月、私の写真も5月、なので、開花期は5月。あるいは、その後もしばらく咲き続けているかもしれないので、もう少し幅を広げて、初夏ということにしておく。薬用にも利用される。

 花

 葉
 記:島乃ガジ丸 2009.6.2  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
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