スリナムゴウカン
 私は、科学的に検査したわけでは無いが、たぶん、数学脳である。1覚えれば10解るという算数・数学は子供の頃から得意であった。私の脳はしかし、物を覚えるということについては不得手である。いちいち覚えなければならない英語や社会(歴史も地理も)が苦手、理科でも、物理は得意だったが生物、化学は苦手、国語も漢字は苦手であった。覚えるのが苦手だから、1覚えれば10解る数学が得意だったのかもしれない。
 地理は苦手であるが、大人になってあちこち旅をするようになって、日本の都道府県がどこにあるかは今、(市町村までは含めない)全て認識している。であるが、アメリカとカナダしか行っていない世界地理については今なお、不明なことがほとんど。

 スリナムゴウカンのスリナム、それが国の名前であることは分かる。けれど、スリナムがどこにあるのかは全く見当もつかない。いや、「全く」では無い。ヨーロッパでも北アメリカでも無いと判断はでき、その語感から中近東でもアジアでも無く、南米かアフリカ辺りではないかと見当はついた。語感からの適当な見当だが。
 調べると、スリナムは南米の国であった。「やはり、であったか」と自分の適当な見当が当たっていたことに自己満足する。ちなみにゴウカンはネムノキのこと。漢字でネムノキのことを合歓と書くことから来ている。「ほほう」と思って、スリナムゴウカンという名前は私の脳にインプットされた。「スリムになって歓び合う」と覚えた。

 スリナムゴウカン(Surinam合歓):添景
 マメ科の常緑低木 原産分布はギアナ、ブラジル 方言名:なし
 名前の由来、資料は無いが、大方の推理はつく。スリナムはSurinamと書き南米の国。スリナム国は旧オランダ領ギアナで、本種の原産地であることから。ゴウカンは合歓の木の仲間であることから。オオベニゴウカンと同じキャリアンドラ(Calliandra)属。
 高さは4〜5メートルほどになり、自然に傘状樹形となる。花の形は同属のオオベニゴウカンに似て多数の長い雄しべが球形のブラシ状になる。その雄しべの色、オオベニゴウカンの紅色に対し本種は先端は淡い桃色、根元は白色。開花期は3月から6月と文献にあったが、私が見たのは、狂い咲きなのか不明だが12月の花。
 陽光地で排水良好の土壌を好む。花後に剪定して形を整えると良い。

 花
 記:島乃ガジ丸 2012.5.25  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
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