ランタナ
 もう長いことデートなるものをやっていない。女性と二人で映画を観たのは確か、6、7年前、当時二十歳くらいであったA嬢とだ。彼女とはその後、飲みに行ったりもした。その頃は美人妻のHさんとも映画を観たり、コンサートに出かけたりしていた。
 自分の車の助手席に、母、姉、従姉以外の女性を乗せたこともそれ以来無い。静岡に住む才色兼備のKさんが遊びに来た時に、彼女を助手席に乗せて『ちゅら海水族館』などへ連れて行ったが、それも6、7年前か、あるいはもっと前だ。

 今年(2011年)5月連休のある日、「私を○○に連れて行って}と女子高生から電話があった。もちろん快諾する。彼女の家は私の家から車で5分、彼女を拾って○○へ向かう。○○はそこからさらに、同じ方向へ10分も行った場所。
 ○○の近くには大きな公園がある。彼女の用事が済んだら、その公園を二人で散歩しようとオジサンは企んだ。久々のデートは女子高生と、手を繋いで歩こうと。
 最後のデートのあった6、7年前というと、ガジ丸HPを始めた頃だ。以来、私はたくさんの草木、花などの名前を覚えた。公園を散歩しながら、「これは何だ、あれは何だ」と知識をひけらかすのだ。「オジサン、ちょースゲェ」となるはずだ。たくさんの草木、花などを覚えた成果が、尊敬の眼差しという結果となって現れるはずだ。
 はずだったが、彼女の用事が終わった頃にどしゃぶりとなって、すぐに帰った。

 この6、7年で、美人相手に知識をひけらかす機会が一度あった。一緒に歩いていた甥の嫁TMが、実家の近くの民家の花壇の前で足を止め、「子供の宿題の押し花、何がいいかなぁ?」と言いながら、ランタナの花を一つ摘んだ。「ランタナは硬いから押し花には難しいかも」と私が助言すると、「あ、これ、ランタナって言うんですか、あっ、ホントだ、花が硬い。さすがですね、良く知ってますね。」と尊敬の眼差しを受けた。

 ランタナ(Lantana):生垣・刈込・法面
 クマツヅラ科の常緑低木 分布は中南米 方言名:ヒチヘンゲ
 ランタナは属名のLantanaから。和名はシチヘンゲ(七変化)、またはコウオウカ(紅黄花)。花色が黄色から紅色へ変化していくことからそういった名がある。
 繁殖力が旺盛で枝を無秩序に伸ばし暴れる。ナンクルミー(自然発生)もするし、茎には棘もあるので、沖縄では庭木というより雑草扱いされることもある。庭では、萌芽力が強く、強剪定に耐えるので、常に刈り込んで形を整えておく。あるいは、キバナランタナのように高さが50センチを超えない品種が使いやすいかもしれない。
 基本種の花は、咲き始めは黄色、そのあと橙になり、赤へと変わる。園芸品種が多くあり、花色は多彩。花色が黄色いままで変化しないキバナランタナや、白いままの白花種などがある。いずれも開花期は2月から11月。
 高さは50センチから1m。果実は8月から11月に見られ、黒藍色に熟す。
 学名は、ランタナ Lantana camara
 キバナランタナ Lantana camara Linn.var.hybrida




 キバナランタナ(黄花Lantana):生垣・刈込・鉢物
 クマツヅラ科の常緑低木 分布は南アメリカ 方言名:なし
 トゲナシランタナの矮性園芸品種とのこと。名前の由来は花色から。
 高さは50センチほどにとどまる。根元から分枝し、株立ち状となる。ランタナは花色が変化するが、本種は黄色のまま変化しない。開花期は2月から11月。
 記:島乃ガジ丸 2011.5.11  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
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