キバナアマ
 十数年前、木工に興味を持って、3年ばかり趣味としていた。棚を作り、テーブルを作り、椅子を作りなどしていた。今部屋にある椅子一脚とベッドは私の自作である。椅子はツーバイフォーの角材1本から作れるというアイデアもの。ベッドは金網とスノコの間に木炭を敷き詰めた湿気対策に効果のあるもの。木工の腕前はともかく、そのアイデアはなかなかのものであると思う。自分で言うのもなんだが。
 その頃のこと、友人に娘が生まれた時、木馬を作って贈った。木馬は、釘やネジを使わない組木式のアイデアものであったが、その塗装も一工夫した。子供が使うものであることを踏まえ、舐めても害の無い塗料を使ったのである。塗料は亜麻仁油。
 その亜麻仁油、じつは、何から作られているのか私は知らなかった。ただ、参考にしていた木工の本に「安全な塗料」と書かれてあったのを信じたわけである。情報の裏付けを取らずに盲信するなんて、まったく私も、民主党の若手議員と変わりない。
 今回、キバナアマを調べていて、亜麻仁油がアマという植物の種子を原料としていることを知った。文献には「良質な乾性油」とだけあり、安全なのかどうかについては記載が無かった。でも、私がこの先、子供のために木のおもちゃを作ることはおそらく無いと思うので、亜麻仁油が安全な塗料なのかどうかは、知らないままで良し。

 キバナアマ(黄花亜麻);添景
 アマ科の常緑低木 インド原産 方言名:なし
 黄色い花が咲くアマ科の植物なのでキバナアマという名。アマ(亜麻)はアマ科アマ属の一年生草本、本種はアマ科キバナアマ属の木本性。
 高さは1mほど。葉は小判型で、葉脈がはっきりしている。花は鮮やかな黄色で、直径4センチほど。冬から春にかけて咲く。
 ついでに、アマ

 アマ(亜麻);作物
 アマ科の一年生草本 西アジア原産 方言名:なし
 茎の繊維からリンネルや寒冷紗が作られる。種子からは亜麻仁油が採れる。明治の頃は盛んに栽培されたようだが、現在はほとんど見られないとのこと。
 記:島乃ガジ丸 2006.4.30  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
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