トックリラン
 昨夜の天気予報では「明日は午前中曇り、午後からは晴れ、沖縄も梅雨明けが近いでしょう。」なんてようなことを言っていた。今日6月26日、予報道り朝の空は曇り。
 太陽も出ていないし、気温もそう高くは無いし、これならそう汗をかくこともあるまいと、午前9時頃(今は10時過ぎ)、散歩に出た。今回は北方面へ。徒歩5、6分の辺りにある民家の庭に大きなトックリランがあって、その花が、先週そこを車で通った時、満開だったのを見ている。その花の写真を撮りに行く。
 そこからぐるーっとひと回りして、アパートから南方面にあるスーパーへ行き、今日の晩飯と明日の一日分の食料を買う予定であった。1時間余りの散歩になる。が、10分ほど歩いたところで汗が滲んできた。気温はさほど高くは無いのだが、湿度が高い。そういえば、散歩に出る前、部屋の中にいる時から肌はべとついていた。買い物は中止。

 今、部屋の中にいるが、30分もしない散歩でTシャツはうっすら濡れている。本当に梅雨明けが近いのかなあ、なんて思っていると雨が降り出した。私の人生は幸運より不運の方が多く、今日みたいな日の場合はたいてい、散歩の途中に雨に降られたりするのだが、今日は珍しく幸運であったようだ。「ラッキー」と一人で喜ぶ。
 3週間ばかり放ってある畑の雑草抜き、2週間前の強風で倒れたままになっているピーマンとナスの立て起こし作業を午後からやるつもりだったが、これで今日の畑仕事も延期になるかと、窓の外の雨の降る景色を見ながら思う。「やはり、全体としては不運てことになるのかなぁ。」とオジサンは一人悲しむのであった。

 トックリラン(徳利蘭):添景・鉢物
 リュウゼツラン科の常緑中木 原産分布はメキシコ 方言名:無し。
 幹の下部が徳利のような形に丸く太るのでこの名。観葉植物の鉢物として園芸店や、あるいは飲み屋さんのフロアーなどで見かける。耐陰性があるので、室内でも生育する。乾燥に強い、というか、乾燥を好む。水をやりすぎると弱ってしまう。
 幹の頂部に長い葉を房のように生やし、垂れ下がる。遠目に見れば女性の後姿のように見える。あるいは水木しげるの漫画に出てくる妖怪のようにも見える。名前は忘れたが、長い髪の毛の空飛ぶ妖怪、その後姿に似ている。
 花は、今回初めて私は見たのだが、頂部から数本の花茎を出し、垂れ下がっている葉のその上に白い房状になって咲く。開花期は4月から6月。
 別名をノリナというが、園芸店の鉢物などではこの名をよく目にする。下部の太くなった幹の形から英語名は象の足の木(Elephant foot tree)とのこと。

 花序
 記:島乃ガジ丸 2005.6.26  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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