週末婚
 先週、島の人々、及びマジムン達がユクレー屋に集まって、ジラースーとマナの結婚を祝福するというパーティーがあった。その翌日、ジラースーは帰ったが、マナは島に残っていた。てっきり、マナもジラースーと一緒に行くと思っていたので、
 「何だ、お前ら、週末婚ってことか?」と訊いた。
 「そうね、もうしばらくはそうなりそうだね。」
 「しばらくって、この店があるからか?」
 「うん、まあね、マミナ先生が今忙しいらしくてさ。」ということであった。
 「そうか、しかし、週末にしか会えないなんて、考えようによっては良いかもしれないぜ。いつまでも瑞々しい気分でいられるかもしれないぜ。遠距離恋愛みたいに、いつ会えるか分らないのは不安があるが、週末には必ず会えるってことだしな。うん、ということはだ、きっと週末婚が長続きするな。そんな結婚形態がこれから流行るかもな。」
 「うん、そうかもね。でも、それももうちょっとのことなのさ。平日は、マミナ先生が店をみてくれるし、ユーナも休みになったら来てくれるって言うしね。」とマナはニタニタ笑いながら言う。いずれはずっと一緒ってことだ。まったく、甘い顔しやがって。
   −−−ある日のユクレー屋の情景−−−
語り:ケダマン 2008.4.11  次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島
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