白いパンツ マナがまた、気紛れにピアノを弾いている。何か歌っている。 「よー、パンツがどーのこーのって、それ何の歌なんだ?」 「ユイ姉の元夫だった人も、アマチュアだけど唄歌いだったんだって。」 「あー、知ってるよ。クガ兄だろ。ギター弾いてたよ。」 「そう、そのクガ兄が作ったって唄をユイ姉がいくつか歌っていたんだけどね。今のはその一つで『白いパンツ』って唄。白いパンツに恋したって唄。クガ兄が恋した白いパンツはさ、当時大学生だったユイ姉のパンツだったんだってさ。」 「ほう、何だか俺の好きそうなHな話みたいなんだが。」 「まあね、ちょっと想像するとHなんだけどね。別れてからも未練たらたらの、男の情けない想いを歌ったものなんだってさ。」 「あー、失恋の唄か。しかし、言いたいことは何となく分るな。たぶん、クガ兄はユイ姉にじゃなくて、彼女の白いパンツに未練たらたらだったんだな。」 「そうね、クガ兄もあんたと同じタイプってことね。」 −−−ある日のユクレー屋の情景−−− →音楽(白いパンツ) |
語り:ケダマン 2007.11.23 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島 |