毎日が誕生日
 「えっ、何だ今日は?何でケーキがあるんだ?」
 「エ、ヘヘヘ、誕生日さあ、私の。」
 「誕生日?って、あのハッピバスデイトゥーユーのか?」
 「それ以外、何があるのよ?」
 「いや、久しぶりに聞く言葉だったから。何だったっけと思って。」
 「そういえばそうだね。ユクレー島ではあまり聞かない言葉だね。」と、隣にいたゑんちゅ小僧も俺に同意する。
 「えっ?皆は誕生日やらないの?」
 「やらないなあ、そもそも誕生日がいつかなんて覚えてないもんな。」
 「うん、それに、俺たちマジムンには誕生日を祝う習慣が無いよ。」
 「えっ、どうしてさ。ウフオバーやユーナやマミナ先生たちはどうなのさ?」
 「ユーナやマミナはどうか知らないが、俺たちはやらねぇよ。歳を数えてもしょうがないのさ。今生きていることが大事なのさ。その意味で言えば、毎日が誕生日さ。」
   −−−ある日のユクレー屋の情景−−−
語り:ケダマン 2007.11.9  次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島
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