チーズのくせ煮 シバイサー博士のところで、42半ジャーというでかい魔法瓶を見た後、ゑんちゅ小僧と一緒にユクレー屋に戻って、マナにその報告をする。 「ウルトラの星の大きな米を炊けるジャーができないか訊いてきて」と俺たちに頼んだのはマナなのであったが、俺たちの話に、 「あ、そう。」と、何ともつれない返事。何だかいつもの元気が無い。台所で料理作りながらも、時々溜息をついている。どうも、本格的な恋患いのようである。 「はい、これ、今日の肴。」と俺たちの前に料理の1皿を置く。恋患いでもちゃんと仕事はする。さすがプロ。さすが、経験豊富な年増なのである。 「マナ、これ、今までに食ったこと無いものだけど、何だ?」 「うん、チーズのくせ煮っていうやつよ。私の創作料理。3度も結婚しているクセに、下げマンのクセに、男運悪いクセに、なんて考えてたら、この料理思い出したのさ。」 確かに、チーズには癖がある。それで「くせ煮」という名前をつけたのだろう。それにしても、何度やっても懲りない自分を、マナも自覚しているみたいだ。 −−−ある日のマナとの会話−−− |
語り:ケダマン 2007.5.18 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島 |