ケダマン見聞録 「ガジ丸もゑんちゅ小僧もケダマンも見た目、普通じゃないよね。北海道を三人でブラブラしてきて、周りの人は何とも思わないの?」 「俺たちは見た目バケモンだからな、そりゃあ見れば驚くだろうよ。ヘタすりゃあパニックになるぜ。しかし、誰も驚かないし、パニックにもならない。それは、俺たちが普通の人間には見えないからだ。」 「ふーん、そうなんだ。ここにいて、こうやってしゃべって、触れるのにね。見えないんだ。」 「ほんのわずか次元の違う空間にいるから見えにくいんだな。でも、普通の世界にいる人間でも、ユーナみたいに俺たちに気付くのもいるぜ。稀だがな。ただし、彼らは元々俺たちの存在を認めているから、見えたとしてもたいして驚かないわな。」 「次元の違う空間って、いくつもあるの?」 「うん、いくつもあるな。無数にあるかもしれないな。俺はあまり知らないけど、・・・そうだな、それでも少しは知ってるぜ。こんな話があるよ」 ということで、俺が知っている異次元世界の話をした。『妖怪対三匹の侍』という物語だが、これが、ユーナに語るケダマン見聞録の最初となった。 −−−ある日のユーナとの会話−−− |
ヒカリトカゲ 目には見えないが、たいてい どんな時空にでも存在する光と陰 |
語り:ケダマン 2006.11.3 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島 |