ケダマンの休日 ある朝のユクレー屋、ウフオバーとユーナが母屋から庭に出た。これから開店準備である。店に入る前にウフオバーがユーナ君に言った。 「ユーナ、ケダマンを起こして。手伝ってもらいたいことがあるからって言って。」 ケダマンは、夏の間は外の方が涼しいと、体の毛の一部に紐を結び、その片方を店の軒柱にくくりつけて、宙にプカプカ浮かびながら寝ている。紐で結んでおかないと空へ飛んで行って、島から遠く離れてしまうかもしれないのである。 しばらくして、ウフオバーが店の中の掃除をしていると、ユーナ君が慌てた声で、 「オバー、大変なったさあ。ロープが切れてケダマンが飛んで行った。」 「あーそうねぇ、天井の電球を替えてもらおうと思っていたのに、困ったねぇ。」 「オバー、そんなことより、ケダマンさあ、ずーっと飛んで行って、遠くに行ってしまいそうなんだよ。寝ているから、島から離れていっているのに気付いてないみたいなんだ。」 「放っておきなさい。大丈夫よ。いつか気付いて戻ってくるよ。」 というわけで、今週は、ケダマンのユンタクは休み。代わりに私、ゑんちゅ小僧が事の次第を報告しました。もしかしたらケダマン、来週も休みかもしれません。 |
報告:ゑんちゅ小僧 2006.8.25 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島 |