妄想は暴走する
 「死後の世界は自分の妄想の世界って言ったよね。そしたら、ユーナはいつもお菓子のこととか、きれいな花のこととか思っているから、そういう世界になるってこと?」
 「まあ、そういうことだがな。しかし、妄想は暴走するぜ。」
 「暴走?」
 「心の中にイメージとしてあるものは、自分の思い通りには動かないんだ。妄想が妄想を膨らませていくんだな。欲が深ければ深いほどその妄想は暴走する。」
 「お花畑や、美味しそうな御菓子が並んでいるだけじゃないの?」
 「いえいえ、それは甘いぜお嬢さん。花びらが刃物になってユーナを襲ったり、御菓子が大きな塊となってユーナを食べようとしたりするぜ。俺なんか、人間だった頃スケベで、女が大好きだったんだが、俺の妄想世界は裸の女が大量に出てきて、顔の無い大きなおっぱいと大きなお尻が俺に襲い掛かってくるんだ。恐怖だぜ。」
 「それからもう一つ、もうスペースが無いな、・・・これは次に話そう。」
   −−−ある日のユーナとの会話−−−
語り:ケダマン 2006.8.11 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島

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