ガジ丸の教え ユーナが帰って来た。冬休みに入ったとのことだ。 「何か、休みばっかりじゃねぇか?大学って。」 「そうだね、高校の頃よりはずっと休みが長いね。」 「まあ、そりゃあいいことだが、しかしお前ぇ、もうすぐクリスマスだろ?クリスマスっていやぁ、恋人達には欠かせない行事だろうが?彼氏は放っておくのか?」 「あー、彼、彼とはもう別れたよ。」 「それは聞いてる。ホントだったか。しかし、何でまた、別れたんだ?」 「うーん、ちょっと付き合ったらさ、何か物足りないのさ、その人。」 「そうか、物足りないか。・・・オメェ、知足って知ってるか?」 「規則?何の?」 「きそくじゃ無ぇ、ちそく。足るを知るってこった。」 「樽お汁?何それ、飲み物?」 「アホッ、おめぇいったい学校で何を学んでるんだ!」 「学校じゃないよ。自分の心に正直に生きろってガジ丸から学んだんだよ。」 −−−ある日のユーナとの会話−−− |
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