暇ジムン 今週はマナがいなかった。定期検診でオキナワに帰っている。で、ユクレー屋の夜の手伝いは俺とゑんちゅ小僧の二人でやっている。平日の夜、客はほとんどいない。結局、ずっと、俺とゑんちゅだけで酒をちびちびやりながら時を過ごした。 「裏切られた気分にいるのかなぁ、ユーナは。」 「どうかなぁ、ユーナは恋愛に慣れていないから、彼が他の女の人と歩いていただけで裏切られたと思うことはあるかも知れないなぁ。」 「しかし、1回デートしたくらいで恋人気分になられたんじゃ、男も疲れるぜ。」 「いくら慣れていないからって、ユーナもそんなバカじゃないよ。たぶん、デートの時に男が何か、そう思わせるようなことを言ったんだよ。」 などと、振られた少女の話をしていると、平日には珍しいガジ丸がやって来た。 「やー、なんだい、珍しいな。」 「おー、お前らが今時分、暇ジムンしてると思ってよ、飲みに来た。」 「なんだ、ヒマジムンって?」 「暇なマジムンってことだ。少女の恋話なんて、いかにも暇ジムンだぜ。」 −−−ある日のユクレー屋の情景−−− |
語り:ケダマン 2008.10.17 次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島 |