不安の処理法
 日曜日に、マナがオキナワへ帰ることになった。
 「マナ、あんたこっち来てからずっと病院行ってないでしょ。大切な命なんだから、せめて月に1回くらいは診てもらいなさい。」と、マミナの助言があってのこと。
 「体調に悪いところは無いし、大丈夫と思うんだけど。」
 「あなたは大丈夫かもしれないけど、お腹の子が大丈夫かどうかは判らないでしょ?それにさあ、あんた、この島で産みたいって言ってたでしょ。大昔みたいに産婆さんに頼んで自宅出産したいんでしょ。だったらなおさら、それまではちゃんとお医者さんに診て貰って、太鼓判を押して貰って、万全の態勢にした方がいいと思うよ。」
 「だねぇ、その方が安心するかもねぇ。」
 「そうよー、少しの不安もね、医者の太鼓判で消えるさあ。」
 ということで、来週は日曜日から金曜日までマナがいない。学校が始まってマミナも忙しいというので、ユクレー屋は、木曜まで俺が見ることになった。俺が?どうする?何する?と不安になる。その不安は、ゑんちゅ小僧に手伝ってもらうことで処理することにした。来週の平日のユクレー屋は、むさ苦しいオヤジの店になるであろう。
   −−−ある日のユクレー屋の情景−−−
語り:ケダマン 2008.9.12  次のケダマン 前のケダマン 最初のケダマン ユクレー島
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