避暑地の秘書 8月も末の午後、ユクレー屋の庭に出て、マナと二人木陰でのんびりする。 「しかし、ここの風はいつも爽やかだよな。こうやって木陰にいると最上の避暑地って感じだな。これで色っぽい姉ちゃんがはべってくれたら言うこと無いがな。」 「色ぽいって、私がいるさあ。」 「色っぽいのレベルが違うんだよ。前に話したと思うが、エンマン大王の秘書くらいの色っぽさが欲しいな。あれこそ避暑地の秘書だな。」 「駄洒落のつもりなんだろうけど、くだらないね。」 「ユーモアの解らん奴だ。ところで、オメェよー、ここには避暑で来たって言ってただろ?ということは、もうそろそろオキナワに戻るのか?」 「避暑ってこともあるけど、ここで産みたいって気持ちもあるよ。」 「ここで産むって、病院じゃなくて大丈夫なのか?」 「うん、私、安産タイプなんだよ。いつも自然分娩さ。帝王切開なんてないよ。」 「ほほう、そうか、いつも自然か。つまり、オメェのは非処置の秘所ってわけだ。」 「あんた、やっぱり、基本的に卑猥なんだね。」 −−−ある日のユクレー屋の情景−−− |
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