タイワンハチジョウナ
 ハルジオンの項でも書いたが、私は雑草についてはあまり興味が無い。周りにはたくさんの雑草を見ることができるが、どれが何という名前なのか判別のできないものが多くある。特にイネ科の雑草は似ているものが多くて、お手上げ。また、キク科の植物も雑草扱いされるものが多くあり、それらのほとんどは花の形が似ていて、判別ができずにいる。ハルジオンのようにきれいな花であれば、何とか見分けもつくのだが。

 そう多くは無く、ひんぱんに見るわけでもなく、花もそうきれいではないのに、印象に残るキク科の雑草が一つあった。集団では無く単独でポツンと庭や畑に立っている。背が高いので目立つ。その頭上にぽつぽつと花を咲かせている。写真を撮って調べる。名前が判明するのに多少の時間がかかったが、タイワンハチジョウナという植物。
 ハチジョウという名は、八丈島の八丈であるのかと思ったが、そうでは無いようだ。それでは、長さの単位である八丈かと推理する。一丈は約3mなので八丈だと約24mとなる。もちろん24mまで高く伸びるわけではないが、せいぜい1mほどの高さなんだが、他の雑草に比べると高い。中国によくある誇張した表現なのであろうと推理する。が、私はヘボ探偵、私の推理は概ね外れる。概ね外れるという推理は概ね外れない。ハチジョウナの八丈が何を意味しているのかは今のところ不明。

 このタイワンハチジョウナで、ガジ丸の紹介する草木は199題となった。一つの記事に複数の草木を載せたりしているので、種類としては200を少し超えているが、目標は300題。実は、当初は一年間、つまり来月9月いっぱいで300題達成の予定だったが、大幅に遅れてしまっている。残り100題、道はまだ遠い。

 タイワンハチジョウナ(台湾八丈菜):野草
 キク科の多年生草本 ヨーロッパ原産 方言名:なし
 ハチジョウナという同じキク科ノゲシ属の植物がある。全国で見られるらしいが、沖縄にはたぶん無い。どの文献にも記載が無い。台湾原産だからタイワンというのでは無く、この場合のタイワンは「外国の」とか「南方の」といった意味で使われている。ハチジョウナもまた、八丈という名がついているが、八丈島の原産ということでは無いらしい。
 高さ1mほどに花茎を伸ばし、その先にポツポツとタンポポに似た黄色の花を咲かせるが、タンポポほどきれいでは無い。冬から春にかけての雑草。
 記:島乃ガジ丸 2005.8.18  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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