オキナワスズメウリ
 先週、山形産のサクランボを食い、沖縄産のパイナップルとマンゴーを食った。今週は長野産のモモと、沖縄産のスモモを食う予定。旬の果物を食べるのは毎年の、私の恒例行事、これによって季節が通り過ぎるのを感じるわけだが、日常、若い頃と変わらぬ気分でいる自分が、もう既にたっぷりオジサンであることを認識する行事ともなる。
 この時期、上に挙げたサクランボ、パイナップル、マンゴー、モモ、スモモ以外にも旬の果物はたくさんある。沖縄産ではレイシ、パッションフルーツ、アセローラ、メロン、もう少しするとシークヮーサーが出、スイカも出始める。
 パッションフルーツは美味しいと思わないので食わないが、レイシとメロンはほぼ毎年食っている。シークヮーサーは毎年たらふく食っている。アセローラも手に入れば食っている。だが、スイカは、友人知人の家、ビーチパーティーなどで出されれば食うが、自分で買ってまでは食うことは無い。夏の果物の代表とも言うべきスイカなのだが、沖縄産もあるのだが、スイカを食うのは、私の恒例行事とはなっていない。
 パイナップルもマンゴーも1個買って、それを1人で食すのに問題は無い。パイナップルも大きいが、それでも2、3回に分けて食う。スーパーでは半分に切られたのも売っているので概ねそれを買う。スイカも半分に切られて売られてはいるが、しかし、スイカの半分は、半分といっても大きすぎる。私の小さな冷蔵庫では、スイカを入れる余分なスペースは無い。ビールやワインを犠牲にしてまでスイカを食おうなどとは思わないのだ。

 藪の中に入ると、とても小さなスイカを見つけることがある。それはツル植物の果実なのだが、模様がスイカの様なのである。大きさは直径4センチくらい。この程度の大きさならスイカも毎年私の冷蔵庫に収まってくれるのだが、この実は食えない。

 オキナワスズメウリ(沖縄雀瓜):野草
 ウリ科の一年生蔓植物 方言名:ヤマゴーヤー
 原産分布が、私が参考にしているどの文献にも記載が無かった。スズメウリは全国にあるようだが、沖縄と名が付くので、沖縄、あるいは南西諸島特有のものかもしれない。
 スズメウリは無地だが、オキナワスズメウリの果実には白色の縦縞模様がある。直径2センチほどの大きさで見た目かわいい。私は小さなスイカを連想したが、いにしえの多くのウチナーンチュはニガウリを連想したようだ。方言名は山のゴーヤー(苦瓜)となっている。5月の梅雨時から8月頃まで見られる。

 花
 記:島乃ガジ丸 2005.7.12  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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