スズメノエンドウ
 私は今、私の小さな、30坪に満たない畑から収穫できる作物で食費の、きちんと計算したわけでは無いので全くの大雑把(あー、いかにもウチナーンチュ)だが、だいたい1割程度は賄っていると思う。30坪で1割だから300坪あれば10割となる。300坪の土地で自給自足をする。それが私の、理想の余生だ。
 300坪の土地で自足が完結できるようにならないかとも考えている。住むのに必要なのは電気と水、電気はソーラーパネルで可能、水は井戸を掘り、雨水を溜めることで可能だと思う。それから畑に必要なのは別途、水の他に肥料がある。
 最近、有機栽培農家の方々と話をする機会が多いが、堆肥は必要である、安全で効果のある堆肥を自分で作るべきというのが、彼らのだいたい一致した意見だ。
 安全で効果のある堆肥作りには近所の落ち葉が必要だとか海水が有効だとか言う。それらはいい、それらは無料で手に入る。その他に、米ぬか、油粕、木炭粉、木灰などが必要だとも言う。それらはしかし、自分で作るとなるとえらい面倒だし、自分で作らない場合は購入することになる。無料では無いということが私のネックになる。

 「300坪で完結したい」ためには300坪の土地の中から肥料も賄わなければならないと思っている。雑草が肥料にならないかというのは当然考える。そして、そう、雑草は肥料になるのである。特にマメ科の植物がいいらしい。幸いにも冬から春にかけて私の畑にはたくさんのマメ科の雑草が蔓延ってくれる。スズメノエンドウもその一つ。

 スズメノエンドウ(雀野豌豆):野草
 マメ科の二年草 ヨーロッパ原産の帰化植物 方言名:ガラサマミ
 名前の由来は資料が無く不明だが、「エンドウに似た小形の莢を生ずる」(広辞苑)ことからエンドウ、野草なのでノ(野)、小さいのでスズメと想像できる。エンドウは「古く豆類を中国に輸出していた大宛(だいえん)国にこじつけたものか」とあった。
 方言名のガラサマミはカラスの豆という意。カラスノエンドウのことも同じくガラサマミと呼ぶ。ウチナーンチュは細かことに拘らないようである。
 草丈は30〜70センチほどになり、冬から春、畑や道端、野原に多く見かける。羽状複葉の先が巻き髭になっていて蔓状となり、他のものに絡みつく。
 花は小さく目立たない。長い花柄を出し、その先に小さな花を総状につける。花色は淡紫で、開花期は、沖縄では2月頃から春まで。莢も総状に3月頃からつく。中には2個の種がある。莢には毛がある。草全体が飼料、緑肥となる。
 学名はスズメノエンドウ Vicia hirsuta
 カラスノエンドウ Vicia sativa subsp. nigra
 カスマグサ Vicia tetrasperma
 3者の違い、
 カラスノエンドウ 花は大きく数は少ない。葉の付け根に暗紅色の花外蜜腺がある。
 スズメノエンドウ 小さな花を房状に多数つける。果実の中の種子は概ね2個。
 カスマグサ 花は花茎に2個、果実の中の種子は概ね4個。

 花

 実

 スズメノエンドウ(右)とカスマグサ
 記:島乃ガジ丸 2012.5.21  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
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