シマニシキソウ
 畑の雑草、1月2月で最も目立つものはルリハコベ、これは横に大きく広がり、種からの芽生えも多く、畑のあちらこちらに蔓延っている。その上、花が藍色をしているので目立っている。その他、アメリカフウロ、マツバゼリ、カタバミ、ムラサキカタバミ、シマキツネノボタンも畑全体に多く、コメツブウマゴヤシが一部で大きく蔓延っている。
 ルリハコベは秋からずっと蔓延っているが、除去不能と私がお手上げしているコウブシとチガヤ、センダングサ類を除けば、夏から年末にかけてはシマニシキソウが目立っていた。茎が地上を這い、節々から根を出して広がるカタバミのような種類、地下茎が縦横に走り広がるコウブシのような種類などと違って、シマニシキソウは、ルリハコベもそうだが、1株が茎を長く伸ばして横幅を取る。なので、除去はしやすい。
 そのシマニシキソウ、写真は何年も前に撮っていたが、写真のものがそれなのか、またはニシキソウなのか、あるいはコニシキソウなのか判断できなくて、紹介できずにいた。ニシキソウは沖縄に少ない、コニシキソウは葉が小さい、ということで決着した。

 シマニシキソウ(島錦草):野草
 トウダイグサ科の一年草 熱帯アメリカ原産 方言名:アカグサ
 名前の由来、ニシキソウは広辞苑に錦草と漢字表記があり、『沖縄四季の花木』に「茎が赤く、葉が緑色で美しいことからその名がついた」とあった。シマについては資料が無いが、『琉球弧野山の花』に「(葉の)表面にはしばしば帯紫色の斑紋がある」とあり。そこから縞なのか、南洋諸島から渡来したから島なのか、判断つかず。
 渡来は南洋諸島かもしれないが、原産は熱帯アメリカ。
 畑、野原などで見られ、繁殖力は強い。茎は根元で分枝し、四方に広がり、高さ30〜50センチほどになる。茎は細いが割と強く、根も引き抜きにくい。
 葉腋に集散花序をつける。褐色の小さな花が多く集まって球形となる。色は目立たないが多くついているので目立つ。開花期についてはどの参考文献にも記載が無い。文献の写真は5月、8月で、私の写真は10月。私の経験からも長く咲いている。
 学名は、Euphorbia hirta L.

 花
 記:島乃ガジ丸 2014.2.7  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
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