シマアザミ |
参考文献の一つ『沖縄四季の花木』のシマアザミの頁に、『あざみの歌』という古い歌謡が紹介されている。私も知ってはいるが、私が子供の頃には既に懐メロと呼ばれていたものだと思う。懐メロ番組を観て、聴いて、知っているのだと思う。 あざみの歌といえば、中島みゆきの『アザミ嬢のララバイ』が私の青春音楽だ。特にファンだったわけでもないので、よくは覚えていないが、『あざみの歌』は植物のアザミを歌っているが、『アザミ嬢のララバイ』は植物とは関係なかったと記憶している。 植物の歌というと、『アザミ嬢のララバイ』と同じ頃、『赤いスイートピー』、『サルビアの花』、『れんげ草』、渋いところでは『くちなしの花』などの歌があった。その頃は、それらの植物の姿を全く知らず、興味も無かったのだが、今はどれも、その姿を頭に思い浮かべることができる。HPを続けている甲斐があったというものだ。 シマアザミは、今年になって、初めてその存在を知った。3月、吉の浦公園を散策している途中見つけた。海岸端の空き地の所々に、目立って立っていた。 シマアザミ(島薊):野草 キク科の多年草 トカラ列島以南に分布 方言名:チバナー、ンジチチャー アザミ(薊)が広辞苑にあり、「キク科アザミ属多年草の総称」とのこと。名前の由来については不明。トカラ列島以南の島々に分布するので、シマが付くと思われる。 海岸、低地の雑草で、高さは1mほどになる。葉は深く切れ込んで羽状になっており、その先にするどい棘が多数ついている。花色は白または、紅紫色で、開花期は春。 「花色は白または、紅紫色で」というのは『琉球弧野山の花』の記述で、『沖縄四季の花木』には「久米島、宮古、西表、与那国には紅紫色の花をつけるイリオモテアザミがある。」とあった。『琉球弧野山の花』によるとイリオモテアザミはシマアザミの変種の一つで、「茎と葉の裏面につねに密毛がある」ことで区別するとのこと。 花 |
記:島乃ガジ丸 2010.9.7 ガジ丸ホーム 沖縄の草木 |
参考文献 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行 |