オオジシバリ
 私はウチナーンチュらしく(といったら他のウチナーンチュに失礼かもしれないが)テーゲー(大雑把と訳しても良いウチナーグチ)気分の人間なので、知らず知らずの内に、いつかどこかで誰かの心を傷つけているに違いないと思う。いつかどこかの誰かはたくさんいるであろう。記憶には無いが、ここで謝っておく。ごめん。
 体も大雑把(背は高く無い、170センチ)にできているので、多少の傷は気にならない。畑仕事や大工仕事や料理などで細かい傷は日常茶飯である。細かい所に気が向かないのである。よほどの傷で無い限り、薬を塗ったりもしない。

 多少の傷は気にならないからといって、他人に傷つけられるのは嫌である。痛めつけられて気分が良くなるなんてのは全く、私の想像の範囲外にある。ではあるが、
 股間が多感な頃(ピークは高校生の頃)、SMにも興味を持った。痛めつけられるのは嫌だが、痛めつける方の気分はどうなんであろう。そういった内容の写真を見ながら、こんな世界があるのかとドキドキした覚えがある。
 なこともあって、縛りという字を見ると真っ先にSMの縛りが思い浮かぶ。大地縛り、想像すると恐ろしい。地球を縛る大きな存在を想像する。地球はもう自転も公転もできない。夜の個所はいつまでも夜、極寒の世界、昼の個所はいつまでも昼、灼熱の世界、それを眺める大きな存在は、「思い知ったかバカども」と言っている。

 もちろん、今回紹介するオオジシバリはそんな話とは何の関係も無い。

 オオジシバリ(大地縛り):野草
 キク科の多年草 北海道〜南西諸島、韓国、中国に分布 方言名:インディーラー
 名前の由来は「和名は地縛りの意で、茎が横走する様子が地面を縛るように見えることから名付けられました」と『沖縄植物野外観察図鑑』にあった。
 同書には、表題のジシバリの下に(オオジシバリ)とあったが、載せている写真も学名もオオジシバリとなっている。ジシバリという植物は別途あって、ジシバリの葉は小さく円形、オオジシバリは披針形で下方の葉は鋸歯がある、の違いがあるらしい。
 草丈について資料は無いが、私が見た限りでは20〜40センチ。私は海岸の砂浜でしか見ていないが、生育環境は他に畑や路傍ともあった。
 花は黄色で径2〜3センチあり、海岸で目立っていた。開花期、資料が無く正確なところは不明だが、文献のは5月、私のは2月、で、だいたい春ということにした。
 海岸では、地面を縛るので砂防の役に立っているかもしれない。ちなみに学名、
 オオジシバリ Ixeris debilis
 ジシバリ(イワニガナ) Ixeris stolonifera
 ジシバリにはまだお目にかかっていない。

 花
 記:島乃ガジ丸 2012.3.31  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
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