ナンバンアカバナアズキ
 動植物の写真を撮ったら、デジカメをパソコンに繋ぎ、パソコン画面で写真を見て、図鑑を見なくても名前の判るモノは「判明写真フォルダ」に移動し、不明なものは「不明写真フォルダ」にそれぞれ保管している。そして時々(最近は月に1回か2回)「不明写真フォルダ」を開き、図鑑と照らし合わせて何者か判明させる作業をしている。
 判明写真フォルダを開く機会は不明写真フォルダより少ない。「よし、今月は雑草を紹介しよう」と思った時に判明写真フォルダの中の「雑草」フォルダを開く。5月の終わり頃、そう思って久々に判明写真フォルダの中の「雑草」フォルダを開いた。開くと、クロバナツルアズキが先ず目についた。去年の宮古諸島オヤジ2人旅の一日、多良間島で見つけたものだ。去年の9月だ、最近なので場所も時期もすぐに思い出した。
 クロバナツルアズキに似た植物もあった。ファイル名は「Nanbanakabanaazuki」となっている。2007年8月23日と日付がある。6年前だ。記憶力の良くない頭脳を持つ私は、6年前のものだとたいていはどこで撮ったのか覚えていない。が、しかし・・・。

 先日、南風原文化センター及び南風原陸軍病院壕跡を訪ねた。その一角に「悲風の丘」という名の慰霊碑があった。その景色は見た記憶があった。「数年前にここに来たことがあるな」と思い出し、家に帰ってパソコンを開き確認する。戦跡フォルダの中に「悲風の丘」の写真があった。写真の日付は2007年8月23日であった。
 で、記憶が蘇る。ナンバンアカバナアズキは「悲風の丘」に咲いていた。

 ナンバンアカバナアズキ(南蛮赤花小豆):野草
 マメ科の多年草 中南米からの帰化植物 方言名:なし
 名前の由来は『沖縄植物野外活用図鑑』に、「外国産で赤い花の咲くアズキの意」とあった。外国については原産地が中南米、赤花については見た目通りで濃紅色の花、アズキについては、同じマメ科で見た目が多少似ているからだと思われる。ただし、本種はアズキとは別属。アズキはササゲ属で本種はインゲン属。本種の同属にはインゲンマメ、クロバナツルアズキなどがあり、アズキと同属にはハマササゲがある。
 文献には「良く似たクロバナツルアズキより一段と赤いので区別できる」とあったが、花色は黒紫色と濃紅色ではっきり分かれ、小葉の見た目でもはっきり区別できるので両者が「よく似た」とは私は感じなかった。葉は3出複葉で小葉は細い。クロバナツルアズキも同じく3出複葉だが、本種より小葉が広い。
 日当たりの良い畑地や野原に生えるツル性草本。20センチほどの総状花序を出し、濃紅色の花をつける。開花期は秋から冬。ちなみに学名、
 クロバナツルアズキ Phaseolus atropurpureus DC.
 ナンバンアカバナアズキ Phaseolus lathyroides L.
 インゲンマメ Phaseolus vulgaris
 アズキ Vigna angularis
 ハマササゲ Vigna marina

 花
 記:島乃ガジ丸 2013.7.16  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
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