ヒメクグ
 年相応(あるいはそれ以上)に脳が軟化している私は、記憶力がそれなりに衰えていることをチュージューク(とても強くという意の沖縄語)自覚している。なので、予定があればそれをメモし、大事な用件はカレンダーにも記入している。
 先日、大事な用件で人と会うことになり、それを手元の紙にメモし、家に帰ってそれをカレンダーに記入した。しかし、私は遅刻した。メモには午後1時に会うと書いてあったが、カレンダーには午後2時と書いてしまった。まったく・・・。

 撮った写真はパソコンのハードディスクに収めている。判明写真、不明写真のフォルダに大きく分け、不明フォルダは植物フォルダ、動物フォルダ、その他フォルダの3つの子フォルダに分け、植物はさらに花の色別などで20近い孫フォルダがあり、いずれの孫フォルダにも現在、数枚から多いものだと40枚余の写真が収められている。
 先週、オオヒメクグを紹介している中、「(オオヒメクグの)花序は球状で白色。ヒメクグの花序は緑色とのこと」と書きながら、『沖縄植物野外活用図鑑』のオオヒメクグの写真を見、その隣のヒメクグの写真を見、などしていたら「あれ?」と気付く。
 「ヒメクグ、どっかで見たかも?」と脳が軟化している私が奇跡的に思い出したのだ。たぶん、写真を撮ってパソコンに収めてあるものだと予想し、「不明写真フォルダ」の中の、「植物写真フォルダ」の中のいくつかの孫フォルダを開いた。あった。

 ヒメクグ(姫莎草):野草
 カヤツリグサ科の多年草 方言名:ヒーカブン(西表方言)
 名前の由来について詳細は不明。ヒメクグは広辞苑にあり、漢字表記の姫莎草も広辞苑による。クグも広辞苑にあり、莎草と書いて同じくカヤツリグサ科の多年草、『沖縄植物野外活用図鑑』に「姫は、全体が小柄であることからつけられた」とある。広辞苑によるとクグは高さ30〜50センチ、ヒメクグは高さ約30センチ。
 『沖縄植物野外活用図鑑』には「高さ10〜30センチ」とある。根茎が地中を這い、分枝して四方に広がる。日当たりがよくやや湿潤の土壌を好み、畑地、野原、道端などに生える。花茎を上に伸ばし、その先に頭状花を付ける。頭状花は球状で緑色。
 茎を乾して草履表などとするとのこと。
 記:島乃ガジ丸 2013.12.15  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
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