ハマボッス
 ハマボッスをローマ字入力したら、最初、キーボードの入力モードがひらがな入力になっていなくて、hamabossuとなってしまった。この単語を見て、閃いてしまった。
 『踊る大走査線』は湾岸署という海に近い場所が舞台である。よって、「浜のボス」と呼ばれるヤクザの親分が署内にいてもおかしくない。浜のボスはイニシャルがUなので、警察官たちは彼のことを「ハマボスU」と暗号化している。ボスは英語でbossと書く。で、「ハマボスU」を英字にするとhamabossUとなるわけである。『踊る大走査線』の次回作は、暗号hamabossUと織田裕二が死闘を繰り広げる物語となる。
 といったことを想像したのであるが、じつは、ボスといって先ず頭に浮かんだのは、同じく警察ドラマである『太陽にほえろ』の石原裕次郎であった。じつは、私はその年代なのである。あの、不健康そうに太った体と、不健康そうに日焼けした顔を思い出す。
 裕次郎が生きていれば、織田裕二と死闘を繰り広げる相手、暗号hamabossUの役をさせたい。裕次郎が悪役になるわけである。面白い映画になるであろう。ラストシーン。
 「これが俺の勝負のロウソクだ。これが消えれば、お前の勝ちだ。」と裕次郎。
 「どういうことだ。何の意味だ。」と訊く裕二。
 「ロウが消えれば、ユウジが残るってこった。」・・・・・・チャン、チャン。

 さて、ハマボッスはそんな話とはまったく関係ない。親分という意味の英語のbossとも無関係。ヤクザの親分とも、刑事の親分とも遠くイメージのかけ離れた可愛い白い花を咲かせてくれる植物。沖縄の海岸に自生している。

 ハマボッス(浜払子):野草
 サクラソウ科の二年草 北海道南部〜南西諸島、他に分布 方言名:ハマシンチャグー
 ボッスという植物があって、英語名からその名はきている、などと想像していた。親分という意味(英語のbossはヤクザの親分といった悪い意味だけでは無い)のbossで、見るからに頼もしい姿形をしている植物を想像する。であるが、ボッスは日本語であった。
 ボッスは払子と書き、「長い獣毛を束ね、これに柄を付けた具。(中略)禅僧が煩悩・障碍を払う標識として用いる。」(広辞苑)とあった。先に毛のついた掃除道具のハタキを思い浮かべる。私は見たこと無いが、本種の、葉が落ちた冬の、果実をつけた花穂の形が払子に似ているらしい。浜に自生するのでハマとついて、ハマボッス。
 高さ20〜40センチになり、葉は多肉質で照りがある。花は茎の先近くに多数つく。春に咲く花は白色、または薄紅色。民家の庭や公園の花壇などで見たことが無いので野草としたが、観賞用にもなるとのこと。海岸の砂地に自生が多く見られる。

 花
 記:島乃ガジ丸 2006.5.8  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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