ハイニシキソウ
 背が低い、というか、ほとんど地面にへばりついているので「邪魔な奴!」とは思わないが、放っておくと一面を覆うので、苗を植え付ける時などには煩く感じる。そんな雑草が以前住んでいた石嶺のアパートの付属畑(アパートの住人が使って良い畑)にも、宜野湾にある小さな畑や今本腰を入れている西原の300坪の畑にもある。
 畑にはマルチという作業があり、「敷き藁をする」などのことを言うが、それには土からの水分の蒸散を抑え乾燥しすぎないようにする効果、雨降り時など、作物に泥が跳ねないようにする効果、他の雑草を抑える効果などがある。

 「邪魔な奴!」とは思わないが、苗を植え付ける時などには煩く感じる雑草とはハイニシキソウのことだが、これを私は、少なくとも300坪の畑ナッピバルでは概ね除去はせずに放っている。苗を植え付ける時に、植付け場所にあるものを引き抜く程度。
 小さな葉がびっしりと付いて地面を覆うので、マルチの役をしてくれるのではないかと思っているからだが、今のところ、その効果があるのかどうかは実証できていない。何しろ、マルチの効果があるのではないかと思ったのはつい先日のことで、その検証はこれからのことだからだ。「うーん、さすが見習い農夫」と我が身を悟ったわけ。

 ハイニシキソウ(這錦草):野草
 トウダイグサ科の一年草 熱帯アメリカ原産 方言名:グチャファグサ
 名前の由来、ニシキソウは広辞苑に錦草と漢字表記があり、『沖縄四季の花木』に「茎が赤く、葉が緑色で美しいことからその名がついた」とあった。ハイについては『身近な植物図鑑』に「はう(這う)ということから」とあった。
 方言名のグチャファグサについては、『沖縄四季の花木』に「田虫に効くことから」と名の由来があった。グチャファは沖縄語で銭田虫のこと、グサは草。
 茎は根元から数本出て、各枝はさらに四方に分枝して、地表を這って伸びていき、節々から根を出し、一面を覆うようにして広がる。
 葉の表は緑色で裏は白緑色。コニシキソウに似るが、本種の葉の長さは5〜8ミリで、コニシキソウは10ミリ前後。開花期は春から夏とのことだが、目立たない。
 学名は、Euphorbia chamaesyce
 記:島乃ガジ丸 2014.2.9  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
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