トマト
 私はイタリア料理が大好き、というわけでは無いが、トマト料理はよく作って、食う。この季節(冬)だとスープにすることも多い。大きなトマトを1個、細かく刻んで種ごと皮ごとバターで炒め、固形のチキンコンソメスープを通常の半分の量のお湯で溶いて、その中に炒めたトマトを入れて一煮立ちさせた後、器に盛って、刻みパセリと白コショウを入れてできあがり。小食の私は、これだけで晩飯を済ませたりする。
 今のアパートに住むようになってからは経験無いが、実家にいる頃は自分でハンバーガーを作ることがたまにあった。母がハンバーグを作ると、私はハンバーガー用のパンを買いに行った。母はハンバーグステーキ&ライスのつもりでも、私はたいていハンバーガーになる。父も概ね私に賛同し、彼もまた、自分でハンバーガーを作った。
 父と私のハンバーグは、トッピングが異なる。父はピクルスが異常に好きで、ピクルスの瓶詰は我が家の常備品である。父のハンバーガーにはそのピクルスが欠かせない。私はピクルスが嫌いというわけでは無いが、ピクルスの酸味よりトマトの酸味の方がはるかに好きで、私のハンバーガーにはトマトが欠かせないものとなっていた。レタスもチーズも要らなかった。ただし、トマトよりもっと欠かせないものもあった。タマネギである。ハンバーグの旨みにトマトの柔らかな酸味、そしてタマネギの辛み、これらが一体となって口の中へ広がる。この味が私の好物であった。
 ハンバーガーはとんとご無沙汰しているが、生のタマネギスライスとトマトスライスを一緒に食う料理はたまに作っている。牛肉や豚肉の薄切りでトマトとタマネギを巻いて食っている。ワインの肴となっている。

 トマト(tomato):野菜
 ナス科の一年生草本 原産は南アメリカのアンデス高地 方言名:トマト
 トマトはそのまま和名であるが、英語のtomatoからきている。英語名はまた、スペイン語のtomateからきている。漢字は蕃茄があてられている。昔はアカナスとも言ったらしいが、それはまあ、見た目そのままで、赤茄子ということであろう。
 アンデスでは有史以前から栽培されていたと言われ、大航海時代以降に世界へ広がったようである。日本へは18世紀の初めに渡ってきている。当初はアカナスという名で、観賞用だったらしい。食用としては明治以降から栽培されている。
 今では世界各地で栽培されている重要野菜となっている。世界各地に広がっただけあって、小さいの大きいの、赤いの黄色いの、丸いの扁平の、など数多くの品種がある。生食の他、ジュースやソースなどにも利用される。イタリア料理には欠かせない。

 花
 記:島乃ガジ丸 2006.2.27  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
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