タマネギ
 大好物というわけでは無いが、私の冷蔵庫の野菜室にはタマネギがほぼ常時ある。何しろタマネギは使い勝手が良いのである。皮は剥きやすいし、皮を剥けば念入りに洗わなくても済むし、切りやすいし、食べやすい。生でも炒めても、煮ても焼いても揚げても美味しい。いろんな料理に使えるので、日本酒にもワインにも、泡盛にもウイスキーにも、それぞれに合う肴を作ることができる。まったく、重宝する野菜なのである。
 最近(ここ10年以上)は食っていないが、子供の頃から大好きなタマネギ料理があった。倭国には無いファーストフードの店A&W(エーエンドダブリューと読む。若い人はエンダーとか言ったりしている)が出しているオニオンリングスというもの。輪切りのタマネギを、衣を付けてフライにしたもの。見た目はイカリング。さすがアメリカ資本の店なので、正確にリングスと複数形にしている。一皿にたくさん入っている。

 オニオンリングスは自分で作ったこともある。自分で作っても美味しい。タマネギの甘さと、揚げた後に振りかけた塩がマッチして、飽きない味となっている。ただし、A&Wのオニオンリングスと家で作るそれとにはちょっと違いがある。店のオニオンリングスの衣は、アメリカ製のパン粉を用いているのだ。倭国のスーパーではあまり見ないかもしれないが、沖縄では手に入る。日本産のパン粉よりずっと細かい粉。これもまた、いかにもアメリカの味がしてなかなか良い。でも私は日本産を好む。

 タマネギ(玉葱・葱頭):根菜
 ユリ科の多年草 中央アジア原産 方言名:タマネギ
 ユリ科ネギ属でネギの仲間、地下の鱗茎が肥大して玉になり、そこが食用となるところからタマネギ(玉葱)という名前であろう。ネギのことを方言ではビラと言う。よって、方言名はタマビラとなりそうだが、なぜか和語と同じタマネギとなっている。
 日本への導入は明治以降とされているが、現在は日本だけでなく、世界各地に広く栽培される重要な野菜となっている。各地で改良され、品種も多い。
 多年草ではあるが、栽培上は一年生扱いとなる。また、根菜と書いたが、食べるところは根では無く鱗茎。でも、地下にできるので、ここでは根菜とした。

 花

 赤タマネギ
 記:島乃ガジ丸 2006.11.20  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
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