キャベツ
 毎年、キャベツとその仲間、カリフラワー、ブロッコリーをそれぞれ2、3株ずつ冬野菜として畑に植えている。それらのうち収穫できるのは半分か、それをちょっと超えるくらい。残りは虫に、特にカタツムリに食われてしまう。農薬を撒くのは嫌なので、食われる分はしょうがないと思っている。全部を食わないカタツムリに感謝さえしている。
 キャベツはお腹に優しい野菜というのはもう随分昔、高校生の頃だったか、友人に聞かされた。「(胃腸薬の)キャベジンはキャベツからできているんだ。」と得意そうにその彼は語っていたが、真偽は今もって不明。薬にはあまり興味が無いので調べていない。ただ、キャベツは英語でキャベッジと言い、キャベジンの名はキャベッジからきているようで、したがって、キャベツがお腹に優しいということは確かかもとは思った。

 今年、私の畑から収穫できたキャベツは2個。既に2個とも私の腹の中に収まって、一昨日のサラダを最後に、尻から出されて、下水溝へ流されてしまっている。収穫した2個とも玉は小さいが、身の締まった良い出来のキャベツであった。
 私の2個のキャベツは3週間の間隔を空けて植えたので、その収穫も3週間空いた。その3週間のちょうど真中くらいの時期に、定年退職後、野菜作りを趣味にしている大家さんから大きなキャベツを1個頂いた。それは、私が未だかつて見たことの無い大きさだった。直径が私のキャベツの倍以上。そんな大きなキャベツと私の2個のキャベツ、完食するのに1ヶ月以上かかった。ほとんど毎日キャベツ。お陰でずっとお腹の調子が良い。

 キャベツ:野菜
 アブラナ科の一、二年草。原産分布は西ヨーロッパ、地中海地域。方言名:タマナ
 方言名のタマナ、実際に発音される時はタマナーと語尾を伸ばすことが多い。食堂のメニューにはあまり無いが、家庭料理としてタマナーチャンプルーというのがある。この場合は語尾が伸ばされる。キャベツを豆腐などと一緒に炒めた料理。タマナは標準語でもあり、漢字で書くと玉菜、見た目通りの名前。別にカンラン(甘藍)という和名もある。
 上述の通り、キャベツの名は英語のcabbageからきている。
 生育適温が15から20度と低いので、沖縄では概ね冬野菜となる。いろいろな品種が開発されて秋、春でも生育可能な種があるようだが、それでも沖縄の夏には育たない。

 追記
 昨夜(1日)、大家さんから再び大きなキャベツ1個を頂いた。さっそく今日、どんぶり山盛りの、それだけで腹がいっぱいになるほどの量を食った。同じ量があと10回は作れそうな大きさ。これから1週間ないし10日間はキャベツの日々が続きそうだ。

 大家さんの大きなキャベツ
 記:島乃ガジ丸 2005.4.30  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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