ゴボウ
 去年9月の下旬、1畝(3坪強)にシマニンジンの種を播いた。収穫時期は年明け1月下旬で、その頃からぼつぼつ収穫し、販売した。1300円分売れた。1畝からの売り上げ目標は年間2〜3万円としているので、4ヶ月でたったの1300円は「お話にならない」であり、「お遊びでやってるの?」と言われてもしょうがない結果である。
 シマニンジンはまた、収穫作業そのものに時間がかかった。シマニンジンは普通のニンジンより長い、30センチほどある。畑の土が硬いので無理に引き抜くと途中から折れてしまうので、ショベルで深く掘らなければならない。手間がかかる。
 「あまり売れない」プラス「収穫作業に手間がかかる」ことから、シマニンジンを植えたのは時期尚早であったという結論を得た。「シマニンジンの栽培は、土作りをコツコツ続けて、何年か後に土が十分柔らかくなってからだな」となる。

 去年12月の中旬、ゴボウの種を播いた。年明け3月下旬からぼつぼつ収穫している。これは全く売れていない。無施肥のせいか生育が良くないので売り物にできるほどに大きくなってくれない。収穫したものは全て自家消費している。
 私が植えたゴボウは元々矮性種で、食用となる根部はそう長くならないのだが、それでもゴボウはゴボウ、生育が良くないといっても平均するとシマニンジンより長い。シマニンジンと同じくショベルで深く掘らなければならない。手間がかかる。加えて、シマニンジンと違い「全く売れない」、よって、これも時期尚早であったと結論。

 「全く売れない」と書いたが、「全く売らなかった」とも言える。生育が悪いので一度に収穫できる数が少ない、収穫作業に手間がかかるので一度に多くは掘れない。ということで、一度に掘り取ることのできた5〜6本は、普通のゴボウに比べて細く短い5〜6本は、私の1日の食卓で消費される。もう一つ言えば、私の作った無施肥、無農薬のゴボウは美味しいので、自家消費に何の不満も無い。なので、他人にあげていない。

 ゴボウ(牛蒡):根菜
 キク科の2、3年草 中央アジア原産 方言名:グンボー
 名前の由来は資料が無く不明。広辞苑に「果実は漢方生薬の悪実・牛蒡子」とあり、漢名の牛蒡子の日本語読みから来たのではないかと想像される。
 葉は大きいが、その数が少なく、高さもそう高くはならない。『沖縄園芸大百科』によると「葉の大きさは、長さ23〜27センチ、幅18〜22センチぐらいとなる」、「葉数は通常7〜8枚」とあった。私の畑のゴボウ、葉の大きさはそれより少し小さめで、葉の数はそれくらい。「葉柄は・・・長さ60センチにも達する」ともあったが、私の畑のゴボウは矮性種のようで、長さ20〜40センチくらいにとどまる。
 食用となる根については、「根は肥大根と吸収根に別れ・・・肥大根は直根で、長さ60〜100センチ、直径2〜4センチ」とあり、私の畑のゴボウは短根種なので、それより全然小さい。せいぜい長さ40センチ、直径2センチほど。
 沖縄では主に春播きで2〜3月に播種し、8〜11月に収穫する。秋播きだと、9〜11月に播種し、3〜7月に収穫する。品種は、長根種、短根種、赤茎、白茎などがある。病害虫はウドンコ病、根腐病、センチュウ類、ネキリムシ類など。
 年を越して草丈は1m以上になり、アザミに似た花を咲かせる。色は赤紫色、開花期については6月とあり、別の文献の写真も6月、よって、初夏としておく。

 収穫
 記:島乃ガジ丸 2014.5.28  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
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