アシタバ
 アシタバの名前の由来は「今日摘み取っても明日には葉が出るとの意」と広辞苑にあった。「そうか、明日には葉が出るのか、エライやっちゃ」と思った。そこから、明日には復活する、明日には結果が出る、明日には夢が叶うなどと連想された。
 明日という言葉が出てくる歌は多くある。歌手不明だが「明日という字は明るい日と書くのねー」なんて歌や、坂本九の『明日がある』などが思い出される。オジサンの私なのでどれも古い歌だ。ついでに古い歌をもう一つ、・・・ついでにと書いたが、実は、明日という言葉の出てくる歌で、一番最初に思い出す歌だ、『あしたはきっと』。
 明日はきっと帰るんだ 可愛いあの娘の住む町に
 明日の朝の一番列車で 可愛い娘ちゃんに会うために
と始まる。いとうたかおの作品、30年以上も前の作。
 アシタバという植物を知って、その名前を口にした時、大好きな『あしたはきっと』がすぐに思い浮かんだ。自分の好きな『あしたはきっと』に大変失礼なのだが、その歌を口ずさむと、「あしたばきっと帰るんだー」と東北訛りみたいになってしまった。
 地球温暖化の対策は先進国、途上国の利害が一致しなくて思うように進んでいないらしい。地球の明日はどうなるのだろう、と新年を前に不安に思う。「あしたはきっと」上手くいって欲しいもの、「あしたはきっと」平和であって欲しいもの。

 アシタバ(明日葉):葉野菜
 セリ科の多年草 関東南部、紀伊半島、八丈島などに分布 方言名:不詳
 名前の由来、広辞苑に「今日摘み取っても明日には葉が出るとの意」とあり、一日で葉が出るなんてホントかよーと思ったが、『名前といわれ野の草花図鑑』に「若葉を今日摘み取っても、あした(明日)もう伸びているという、この植物のいきおいのよさを、誇張して(実際は3〜4日かかる)ついた名前です。」とあった。
 関東南部以南の暖地に分布し、海岸付近に生育する。沖縄では自生のものは無いとのことで、私もまだ見たことが無い。もっとも、出会ったとしても、それがアシタバであると私に判別できるかどうかはとても怪しい。沖縄では近似種のハマウドをよく見る。
 草丈は50〜120センチ(ハマウドはもっと大きい)。花色は淡黄色〜白で、開花期は8月から10月。沖縄に自生は無いが、畑で栽培されているのは見る。

 花
 記:島乃ガジ丸 2009.12.20  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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