キンカン
 フジテレビの番組が特別好き、というわけでは無いが、我が家のテレビがアンテナの関係で、フジテレビ系列の8チャンネル(沖縄テレビ)以外は映りが悪いので、私の観るテレビ番組はほとんどフジテレビ系の番組となっている。
 日曜日朝の「晴れたらいいね」は好きな番組の一つである。何年か前まではアウトドアの遊びを中心にやっていて大好きだった。最近は少し趣向が変わって旅情報番組みたいになってしまっているが、それでも、朝早く目が覚めたときはたいてい観ている。
 「晴れたらいいね」のスポンサーの一つがキンカン堂、「キンカン塗って、また塗って・・・」という歌は子供の頃から聞いていてよく知っている。虫刺されの痒みの薬としては、ムヒと並ぶ有名な薬のキンカン、キンカンといえば、だから、私は果物のキンカンよりも薬のキンカンの方を先に思い浮かべてしまう。

 果物のキンカンを調べると、痒み止めの塗り薬では無く、咳止め薬になるとあった。そういえば、キンカンのど飴なんてのもある。虫刺されで有名なキンカンは、実は、元はのど飴が最初であったのか、それで、社名がキンカン(金柑)なのかと勝手に解釈する。
 勝手に解釈して、間違った情報を流して、キンカンさんに迷惑をかけてはいけないと、ふと思ったので、さっき、キンカン堂のHPを見た。キンカンは漢字で書くと金冠であった。そして「肩こり腰の痛みにキンカン」の塗り薬が最初であった。その歴史は80年以上。のど飴の歴史は20年に満たないようだ。ただ、のど飴のキンカンには果物のキンカンのエキスが使われている。つまり、”金冠堂の金柑のど飴”でもいいわけだ。

 キンカン(金柑):果樹・添景・盆栽
 ミカン科の常緑低木 中国原産 方言名:なし
 樹高2m程度の小型のミカン。果実も2〜3センチと小さい。果樹の多くはそうだが、品種によって味、形、収穫時期などが違っている。沖縄でよく見かけるキンカンは6月から7月に花が咲き、10月から12月に収穫できる。果実が黄金色なので金柑。
 日本には古い時代に中国から渡ってきたようであるが、沖縄にも琉球王朝時代に、既に栽培されていたという記録が残っているらしい。王府への献上物とのことだが、琉球王がデザートに生食したのか、咳止めの薬に用いたかしたのであろう。
 キンカンは皮にも甘みがあり丸ごと食える。丸ごと砂糖煮にしたものもスーパーでよく見かける。キンカンを漬け込んだ酒は、咳止め薬になるとある。別名ヒメタチバナ。

 花

 実
 記:島乃ガジ丸 2005.8.12  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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