ツルグミ
 ツルグミを見つけたのは今年(2010年)2月のこと。その時、実らしきもの、花らしきものも付いてはいたが、花が、咲いているのかしぼんでいるのかはっきりしない。帰って図鑑を見ると、ツルグミの開花期は12月から2月とあった。「ならば、あの状態は咲いている状態であったか、終わりかけの状態であったのか、どちらとも言えるな。」と判断した。ということで、私の写真はどちらとも言える状態の写真。
 花の写真ははっきりしないが、グミは食用となる実が大事だ。しかも、「実は深赤色に熟す」とある。そして、結実期は3月から4月とある、4月に行けばきっと、深赤色に熟した実をみることができるはず。「よっしゃ、実の写真は撮れるぜ。」と思った。
 「よっしゃ、実の写真は撮れるぜ。」と思ってから二ヶ月が過ぎた。ツルグミのある場所は金曜日の職場から車で10分とかからない公園。行こうと思えばすぐ行ける。何故行かなかったか?・・・すっかり忘れていたのだ。大丈夫か?俺の脳。

 ツルグミ(蔓胡頽子):フェンス
 グミ科の常緑半蔓性木本 関東以南、南西諸島、台湾、他に分布 方言名:クービ
 グミが広辞苑にあり、茱萸、または胡頽子と字が充てられ、「グミ科の落葉または常緑低木の総称」で、総称の中に「ナツグミ・アキグミ・ツルグミ」と、ツルグミも含まれていた。グミの由来については不明。本種はツル性なのでツルと付く。
 「海岸近くの山地に自生」と広辞苑にあったが、私が見たのもだいたいそのような場所にある公園、東シナ海と太平洋からの距離が同じ位の丘の上。
 葉腋に小さな白い花がつく。開花期は12月から2月。果実は細長い楕円形で長さ12〜18ミリ、斑点があり、深赤色に熟す。結実期は3月から4月。
 絡み付き型のツル植物で、徒長枝が他の樹木などに絡み付いて上方に向かって伸びる。分枝した枝の先は垂れ下がる。果実は食用となる。

 花と実
 記:島乃ガジ丸 2010.4.29  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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