ソケイノウゼン
 雨が降っていなければほぼ毎週の週末、土曜日か日曜日のどちらか、または2日に分けて2、3時間ばかりの散歩をしている。中年になってから血圧が高めになったもんで、血圧安定化計画と銘打って数年前から始めたものだ。血圧安定化計画は他に、平日の30分ばかりの運動(ストレッチ中心)も含まれているが、どちらもあまり効果を上げていないような気がする。飲む酒の量が多過ぎて、散歩も運動も焼け石に水なのかもしれない。
 散歩は西へ行ったり東へ行ったり、北へ行ったり南へ行ったりして特にコースが決っているわけでは無い。図書館へ行く用がある場合、ある特定のスーパーへ行かなければ入手できない買物がある場合などを除いては、まさに、足の向くまま気の向くままである。
 散歩の際はたいてい小さなリュックを担いで行く。リュックの中にはノートと鉛筆、汗拭き用のタオル、老眼鏡、携帯灰皿、ライター、そしてデジカメが入っている。そのデジカメ、ガジ丸HPを始めてからは頻繁に活躍しているが、散歩を始めた頃は、バッグからデジカメを出すのを面倒臭がってあまり使っていなかった。「見たことも無い」プラス「きれいな花」という条件が揃った場合にのみ、面倒を良しとしたようだ。撮った写真の記録はパソコンの中にある。確認すると、散歩の途中で撮った写真は約3年間でたったの20枚にも満たない。バックからデジカメを取り出すというたったそれだけの面倒を、臭く無いと思った回数は、私の場合平均すると、1年でたったの6回だったということだ。
 パソコンの中にあった写真、その中の一つにソケイノウゼンという蔓植物があった。写真を撮った当時は名前を知らなくて、調べようともしなかったが、最近、植物の本に目を通す機会が多くなったお陰でそれと判ったのである。パソコンの中にあった20枚ほどの写真にはソケイノウゼンの他にもいくつか名前の判ったものがあるが、それらについてはまた別項で紹介するとして、今回はソケイノウゼン。

 ソケイノウゼンのノウゼンはノウゼンカズラ科の植物だからであるが、ソケイの方がよく解らない。ジャスミン属のことを和名でソケイ属というが、つる性で花に香りのあるものにソケイという名を付けることはある。だが、ソケイノウゼンの花に芳香があるとは、どの文献にも記載が無い。私の見たソケイノウゼンが匂ったかどうかも確かめていないので不明。散歩を始めた頃はまさしく足の向くまま気の向くままで、さらに1回で5、6時間歩くこともあったので、行動範囲が広い。その写真を撮った場所は、民家であることは確かだが、残念ながらどこだか覚えていないのである。
 今度またどこかでソケイノウゼンを見つけたら鼻を近付けてみようと思う。そして、芳香がするのであれば、あらためて報告することにしましょう。

 ソケイノウゼン(素馨凌霄):壁面・鉢物
 ノウゼンカズラ科の常緑蔓植物 原産分布はオーストラリア 方言名:無し
 ツルはよく分枝し、他のものに絡み付いて伸びる。その枝先に薄桃色の花がかたまってつく。直径4、5cmほどのラッパ状の花、開花期は長く、3月から12月。
 日当たりの良好なところで生育が良い。フェンスに絡ませたり、パーゴラの上を這わせたりして、日当たりを良くすれば、花も多く咲かせてくれる。
 記:2005.5.10 島乃ガジ丸  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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