アリアケカズラ類 |
アリアケカズラは既にオオバナアリアケカズラの頁で一緒に紹介しているが、違いの判らない男である私も、その後いろいろと見たり知ったりしたので、再紹介。 今年(2008年)になって、コバナアリアケカズラを公園で、ヤエアリアケカズラを近所の散髪屋で発見した。いずれもアリアケカズラと同種のツル性植物。また、オオバナアリアケカズラにも2種類あることを知った。花の色が薄いとか、葉の厚みが少々異なるとかいった細かな違いなので、私には判別しにくいのだが・・・。 昨年、金城ダム公園でヒメアリアケカズラを発見している。ヒメアリアケカズラは上に挙げたアリアケカズラ類とは種が異なるので、別項とする。 なお、アリアケカズラのアリアケは有明と書き、「月がまだありながら、夜が明けてくる頃。また、その月。」(広辞苑)のこと。花色がそんな色をしている? アリアケカズラ(有明蔓):フェンス・パーゴラ キョウチクトウ科の常緑蔓性低木 ギアナ、ブラジル原産 方言名:なし 有明とは「月がまだありながら、夜が明けてくる頃。また、その月。」(広辞苑)のこと。本種の花をそう見立てての名前だと思われる。私が知っている有明の月は控えめな色をしている。それに見立てるには、本種の花の色は鮮やか過ぎる。 オオバナアリアケカズラの基本種で、花径7センチ内外。花色は鮮黄色。 学名はAllamanda cathartica 花 オオバナアリアケカズラ(大花有明蔓):フェンス・パーゴラ キョウチクトウ科の常緑蔓性低木 ギアナ原産 方言名:なし アリアケカズラの園芸品種のひとつ。花径9〜12センチと大輪であることからオオバナとつく。沖縄では本種、または、次のオオバナアリアケカズラUを多く見る。 花色は鮮黄色。蕾の外側は茶色を帯びる。 学名はAllamanda cathartica L. cv. 'Hendersonii' オオバナアリアケカズラU(大花有明蔓):フェンス・パーゴラ キョウチクトウ科の常緑蔓性低木 ギアナ、ブラジル原産 方言名:なし オオバナアリアケカズラと和名では区別が無い。花径9センチ。花色は黄色。 オオバナアリアケカズラより花も葉も薄く柔らかい。色も薄い。 学名はAllamanda cathartica L. va. Grandiflora Raffill コバナアリアケカズラ(小花有明蔓):フェンス・パーゴラ キョウチクトウ科の常緑蔓性低木 南アメリカ原産 方言名:なし アリアケカズラより花が小さいことからコバナとつく。花色は濃黄色 学名はAllamanda cathartica cv. 'Williamsii' 花 ヤエアリアケカズラ(八重有明蔓):フェンス・パーゴラ キョウチクトウ科の常緑蔓性低木 ギアナ原産 方言名:なし 八重咲きなのでヤエとつく。 花径7センチ内外。色は鮮黄色。茎は半つる性で長さ2〜5mになる。 学名はAllamanda cathartica cv. 'Stanstill's Double' 他に、ヤエコバナアリアケカズラという種もあるようだ。 花 |
記:島乃ガジ丸 2008.10.23 ガジ丸ホーム 沖縄の草木 |
参考文献 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行 |