センニチコウ
 沖縄地方には民間テレビの放送局が3局ある。その3局ではそれぞれ、主にフジテレビ系、TBS系、テレビ朝日系の番組を放送している。”主に”はそうであるが、他にニュース情報などのローカル番組が少々あり、また、それぞれの放送局が日本テレビ、東京12チャンネルの番組をいくつか放送している。
 日本テレビ、東京12チャンネルの番組のいくつかが何であるかを、私は詳しくは知らない。テレビを観ている時間が短いことと、沖縄テレビ(フジテレビ系)以外のチャンネルが、映りが悪くてほとんど観ていないからである。それでも、新聞のラテ欄を確認した限りでは、少なくとも、あの人気番組『笑点』が沖縄では放送されていない、ということが判明した。『笑点』は確か、日本テレビではなかったか。
 若い頃、落語が好きで、テレビの落語関連の番組はよく観ていた。その頃は沖縄でもどこかの局が『笑点』を流していて、私はほとんど毎週観ていた。その頃、大喜利の仕切り役は三遊亭円楽であった。なので、三遊亭円楽は落語家の中でも偉い人という認識を私は持っている。そして、それはおそらくその通りだと思う。その三遊亭円楽が体調を悪くして、引退した(する?)というニュースを聞いた。残念なことである。

 三遊亭円楽というと、真っ先に『笑点』が連想されるが、その次にはセンニチコウが思い浮かぶ。千日香のコマーシャルである。今回紹介するのはしかし、お香では無く植物のセンニチコウ。植物のセンニチコウは千日紅と漢字をあてる。

 センニチコウ(千日紅):花壇・切花
 ヒユ科の二年草 原産はアメリカ、東インド 方言名:ボージャーバナグヮー
 広辞苑に「センニチコウはセンニチソウの別称」とあり、センニチソウに名前の由来があり、「夏から降霜期にかけて花が永く保つからいう」とのこと。方言名のボージャーバナグヮーは見た目から。坊主のことをボージと言い、ヤーは格助詞の「の」、バナは花、グヮーは「小さな」ということ。で、「坊主頭のような小さな花」となる。倭人は、開花期が長いという花の性質を名前にし、琉球人は見た目を名前にした。さすが、面倒臭がりやのウチナーンチュであると感心する。
 草丈は概ね30センチ程度、品種によっては10センチほどにしかならない矮性種もあるとのこと。直径2〜3センチほどの球状の頭花をつける。花色は、多く見かけるのは紅色、紫紅色などであるが、桃色、白色などの品種もある。開花期は夏から冬。

 花
 記:島乃ガジ丸 2007.8.5  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
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