セイロンベンケイ
 セイロンベンケイを調べると、『原色観葉植物写真集』にカランコエ属とあった。カランコエは学名のKalanchoeからきている。念のためインターネットで確認すると、カランコエに和名があって、リュウキュウベンケイ属とあった。
 リュウキュウ(琉球)という名前には、ウチナーンチュである私は敏感である。それが属名に使われている。何だか誇らしい気分になる。
 リュウキュウベンケイ属(カランコエ属)には、属名ともなっているリュウキュウベンケイの他、本頁で紹介するセイロンベンケイ、別頁で紹介しているベニベンケイ、キンチョウなどが含まれている。セイロンベンケイは道端や野原でよく見かけ、その名前も以前からよく知っている。ベニベンケイはカランコエという名前で、園芸店の鉢物でよく目にする。ところが、リュウキュウベンケイという名前は全く知らなかった。属名ともなるくらいだから、カランコエ属の代表みたいなものであろうが、見たことも無い。
 リュウキュウベンケイという種は、『沖縄植物野外活用図鑑』に記載があった。見た目は間延びしたベニベンケイのよう。でも花数は多い。リュウキュウという名がつくからには沖縄に自生が多くあるはず。花も目立つので見ればそれと判るはず。でも、まったく記憶に無い。同書に、「自生種があることになっていますが・・・云々」とあった。専門家でもなかなか見つけることのできない希少種ということであろうか。

 セイロンベンケイ(錫蘭弁慶):花壇・鉢物・薬用
 ベンケイソウ科の多年草 アフリカ原産 方言名:ソーシチグサ
 ベンケイソウはベンケイソウ科ベンケイソウ属の総称である。漢字は弁慶草と充てられている。というからには、あの弁慶さんと何らの関わりがあると思われる。弁慶さんの立ち姿に喩えられたのかもしれない。正確なところは不明。
 本種はベンケイソウ属では無く、リュウキュウベンケイ属(カランコエ属)となっている。セイロンは国名のセイロン(Ceylon)であろう。今のスリランカのことである。セイロンは広辞苑に錫蘭という漢字表記があった。脳廃る爺の私は、きっとすぐに忘れるであろうが、あるものはせっかくなので使ってみた。錫蘭弁慶、人名みたいである。
 方言名があるということは、沖縄にも古くからあったということであろう。野生化して野原や道端に見ることができる。職場の庭のあちこちに勝手に生えているので、雑草のように感じる。ソーシチグサは葬式草という意味になるが、何故そうであるかは不明。
 原産地、『沖縄園芸百科』に「アフリカ」とあった。『原色観葉植物写真集』には「原産地不明、世界の熱帯、亜熱帯に分布」とあった。
 高さは1mほど。ベンケイソウの仲間が概ねそうであるように本種も多肉植物。花は釣鐘型の面白い形をしている。血止め、腫れ物などに効く薬用にもなる。
 ベンケイソウという名のベンケイソウ科ベンケイソウ属植物もあるようだが、参考にしているどの文献にも記載が無いので、沖縄には無いのかもしれない。

 花
 記:島乃ガジ丸 2007.5.12  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
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