リュウホウボク
 2007年は1月に続いて2月もまた、週末に用事のある日が続いた。第一週の週末は知人のGさんに呼ばれ、飲みに行く。翌週は、土曜日が映画と模合(正当な理由のある飲み会)で、日曜日は友人のHに呼ばれ、彼の家で飲む。第三土曜日は、高校三年のクラス会があり、日曜日はライブへ出かけた。第四土曜日は映画、翌日曜日は友人のSに呼ばれる。その間、週末には散歩をしており、畑仕事もしている。もちろん、日常の買い物、炊事洗濯掃除などの家事もこなしている。今、年度末で仕事も忙しい。

 3月に入って最初の週末、久々に台所や風呂場トイレのちゃんとした掃除、気合を入れた畑仕事などを予定していた。が、その週もまた、お出かけとなる。大学教授のKRさんと久々に顔を合わす。レストランで食事して、その建物の周りをブラブラしていると、建物の周囲にある花壇の一角に、実物は見たこと無いが、図鑑の写真を見て覚えていた植物があった。写真を撮る。うしろからKRさんの声がした。
 「面白い植物ですね、何て言うんですか?」と訊く。
 「リュウホウボクです。写真に撮りたいと思っていたんですが、身近に無かったものです。こんなところで出会うなんてラッキーでした。」と私は答えたが、リュウホウボクという名前に100%の自信は無かった。でも、90%くらいの自信はあった。リュウホウボクは写真を見ただけでも覚えられる特異な形をした植物であり、その名前もまた、『項羽と劉邦』の劉邦から連想できて覚えやすいのであった。
 台所や風呂場トイレのちゃんとした掃除、気合を入れた畑仕事などの予定を変更して出かけたのだが、リュウホウボクの写真が撮れただけでも、予定変更は正解だった。

 リュウホウボク(竜峰木):添景・鉢物
 トウダイグサ科の多年草 原産分布は中南アメリカ 方言名:なし
 名前の由来が文献に無い。三国志の劉邦なら面白いとと思ったが、それはきっと違うだろう。別名ギンリュウ(銀竜)と『沖縄都市緑化植物図鑑』にある。ということは、おそらくリュウホウのリュウは竜。根元からいくつもの茎が出て、それらがクネクネとうねっている。それを、竜がうねっている山に見立ててのリュウホウ(竜峰)なのではないかと私は推測する。なお、本種は木では無く草だが、遠目には潅木に見える。
 高さは1mほど。葉には白い斑が入っておりきれい。クネクネとうねっているように見える全体の形と共に観賞価値となっている。

 葉
 記:島乃ガジ丸 2007.3.7  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
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