マリーゴールド
 東京での大学生活が終わって沖縄に帰ると、実家は新築されていた。庭の少しも無い家であった。仏間は祖母の寝室でもあったが、西向きの部屋で、午後になると掃き出しの窓から西日が射し込み、夏場はとても暑くなった。
 掃き出しの窓の外は奥行き1mほどのベランダ、「ネットを張って蔓性の植物を這わせて、西日を遮り、鉢植えの木を置いて、プランターを並べて花を飾ろう」と思い、ホームセンターや花屋をそのころちょくちょく見て回り、鉢物や花の苗などを買った。
 なので、その頃、花や木の名前をいくつか覚えた。覚えたのは概ね観葉植物と草花。ベンジャミン、センネンボク、アレカヤシ、ディプラデニア、マツバボタン、サルビア、パンジーなどなど。それらを祖母の寝室のベランダに飾った。

 マリーゴールドもその頃知った。鮮やかな黄色がホームセンターや花屋で目立ち、30年以上も前のことなのではっきり覚えていないが、何度か購入したと思う。黄色を西に飾ることが風水上どういう効果があるか不明だが、もっとも、その頃の私は風水なんてものがあることも知らなかったが、鮮やかな黄色は祖母に元気を与えたとは思う。

 マリーゴールド(marigold):花壇・装飾
 キク科の一年草 メキシコ原産 方言名:なし
 名前の由来は資料が無く不明。marigoldという表記は広辞苑にあり、おそらく英名だと思われる。goldは花の色からだと思われるが、詳しくは不明。
 別名として孔雀草、万寿菊と広辞苑にある。クジャクは羽状複葉の葉の形から、万寿は「寿命の長いこと」という意があり、花が長く咲いているからだと思われる。ちなみに、マンジュギクはアフリカン種を、クジャクソウはフレンチ種を指すとのこと。
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』によると、品種は大きくフレンチ種、アフリカン種、その交配種の3種があり、、フレンチマリーゴールドは高さ30センチ程度、花の径は3〜5センチ、一重または八重に花弁をつける。アフリカンマリーゴールドは高さ40〜100センチと高く、花も径7〜10センチと大きく、八重咲きとのこと。
 葉は羽状複葉。日当りの良い場所を好む。
 記:島乃ガジ丸 2014.3.13  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
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 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
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